ドライな恋

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授業はお互い9:00から
眠い目をこすりながら、隣を見ると欠伸をしながら
大学までの道のりをゆっくりと歩いていく


井口「Aちゃんはさ」


A「うん？」


井口「彼氏とか、作らないの？」



A「えっ、あー…やっぱりこの歳になっていないってやばいよね、、あははは、」


井口「いや、違う違う！！モテそうなのになあって思って。」



A「私全然モテないよ笑」


井口「えーそれは嘘だー。こんな可愛いお顔してるのに。」


そう言って私の顔を横から子供のように覗き込んで
"ほらね"と笑った理くん
君の方がモテモテじゃん。私嫉妬してるんだから。
なんて口が裂けても言えない


A「理くんこそ彼女作らないの？」


井口「あー…うん、欲しいけどー。片思い？かな笑」


A「え、あ、そうなんだ、」



なんだ。好きな子いるんだ。
この前ばったりあった子かな？それとも別の子か
理くんからしたら選び放題なんだろうけど、あまりにあっさりと軽めに言われたせいで脳が追いついてない



井口「俺なんか全然男として見てもらってない感じだけどね笑」


A「そうなの？笑 頑張らなきゃ笑」



井口「あはは、ありがとうね」




学内に入り私たちは別れた
さっきから理くんの好きな子が気になってしょうがない
男として見てもらってないって言ってたけど
つまり幼なじみとかってことなのか。



A「幼なじみには勝てないなあ…」


一里「どしたー？幼なじみがなんて？」


一里(いちり)は私の唯一の学校での友達
お互い人に冷めきっている部分が意気投合し1年の時からずっと一緒にいる
ちなみに一里も私とは別のお店でキャバ嬢をしており、今も続けている
昔の写真を見せてもらったことがあるが、子供の頃から顔が出来上がっておりまあさぞかしモテるであろう容姿をしている




A「気になった相手の好きな子が幼なじみ説濃厚なんだけど、一里だったらどうする？」



一里「えー…私そういうの全く気にせずいっちゃうからな、、ごめん回答になってないね」


A「私もそう出来たらいいんだけどなあ」



一里「まだ決まったわけじゃないんでしょ？あ、ほら和輝くん？に聞いてみたら？」



A「……その手があったか！」



＿＿＿＿＿＿＿

後日……





A「かーずーきー」



ｶﾞﾁｬｯ



新井「A……インターホンくらい鳴らせ」

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