【51】マジックショー ページ8
あの後はマジックショーの開演時間に無事間に合い、青子を彼女に任せて、今は舞台裏で自分の順番を待っている。
トランプケースを固く握りしめて、手汗をなんとか吹き飛ばそうと深呼吸を繰り返す。青子が無事見つかるのかとても不安で、とんでもない緊張感で包まれていた。
二人、一人と人数が減っていき、手品の難易度も上がっていく。
舞台を幕から覗くが、どこを探しても青子らしき人物は見つからない。等々自分の番が来てしまった。
必要な手品道具を持って舞台へ出ると、早速マジックを披露していく…でも、なかなかうまくいかず、緊張で手汗でびしょびしょになったせいか、指先を滑らせてしまう。
もう諦めてしまおうかと思った時。
「快斗!!」
その声にハッと顔を上げ客席を見回すと、そこには肩車をされた青子がぶんぶんと激しく手を振っている。その姿を見て安心し緊張が解けたからか、見違えるようにマジックはうまくいき、舞台は歓声と拍手に包まれた。
全員のマジックショーが終了すると、舞台の上で投票結果が発表された。出場者たちに緊張感が走り、額に汗をにじませている。
すると、第三位から次々と発表されていく。三位と二位はあまり票差はなく、ついに一位の票数が発表された。その数は二位とは桁違いで当たりが騒ついた…
「圧倒的票数を占めていたその人物は…黒羽快斗さん!」
咄嗟に名前を呼ばれ、肩を揺らした。まさか自分が呼ばれるとは思ってもおらず、びっくりして放心していると彼女は俺の背中を優しく押した。
舞台に上がり無事に表彰を受け終わり、青子と彼女の元へ駆け寄った。
575人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あいりす(プロフ) - えっ!!凄い!オリジナル…(感激)語彙力からまとめる力から全てが神がかってる!!!めっちゃ応援します!更新待ってまーす♪ (8月18日 21時) (レス) id: ef45f85bc9 (このIDを非表示/違反報告)
紅 - とっても面白いです。オリジナルが多くて驚きました。 (8月17日 16時) (レス) @page20 id: 2876b83137 (このIDを非表示/違反報告)
流百(プロフ) - 単純に嬉しいです。軽く泣きそうです。頑張ります!!!! (2023年3月6日 17時) (レス) id: d8225e9a51 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - 絵もお上手ですし文も読みやすい…!これは伸びるやつだ!更新頑張って下さい〜! (2023年3月6日 0時) (レス) @page2 id: 925a09eca2 (このIDを非表示/違反報告)
流百(プロフ) - まみこさん» ありがとうございます!コメント本当に励みになってます! (2023年3月5日 22時) (レス) id: d8225e9a51 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:流百 | 作成日時:2023年3月5日 21時