【55】証言 ページ12
坂城side
昨夜キッドに家を凸られた私は、運転しながら眠気と疲れを飛ばすためにレッド○ルをぐびぐびと飲んでいた。
今は警視庁へと呼ばれ、至急向かっているところだ。
今回は正式に公安としての仕事も始まった。でも、それと同時に交番での勤務日が一気に減ったことを悲しく思っている。まぁどちらにしろ休日がなく悲しいことに変わりはない。
今日は午前中は…簡単に言えば警視庁での捜査、午後からは公安という随分とハードな日課である。
駐車場には既に何台かの車が止まっている…その中には随分前からその位置から全く動いていない車などがあった。それらは警視庁のブラックさを物語っている。
エアコンの効いた警視庁の待合席で寛いでいると、佐藤さんと、大きなあくびをした高木さんが会議室から出てくる。
『お疲れ様です。あの、これ良かったら』
ひょっこりと顔を出して、会議室から出てくる刑事に次々とコーヒーを配っていく。彼らの顰めっ面が涼しげな表情へと変わっていく。
「やっぱ坂城ちゃんは気が利くねぇ、」
「本当…まだまだ若いのに出来上がってるわね…高木くんはいまだに空気を読んだりするのが下手だもの。」
「ちょ、ちょっと佐藤さん？！」
「いえいえ、滅相もないですよ…」
あはは…今日も変わらず仲がよろしいことで。
『あれ…』
ちゃんと本数は数えたはずなんだがな…2本だけ残ってしまった。
仕方がなく鞄にしまって、刑事の集団について行く。
今回の案件は簡潔に言うと、警視庁が捜査していた約1年前の未解決事件の手がかりが見つかって再度捜査を行うという。
この事件の捜査が打ち切りになってしまった理由は、証拠や手がかりは何一つ見つからず、死亡推定時刻を基にして容疑者を割り出したが、全員アリバイが証明されてしまった…これらの点から捜査はお手上げ状態だったわけだ。
でも今回、事件が動く源となる証言をもらった。近隣住民によるもので、“デリバリーを受け取ったのは見知らぬ男だった”と。
勿論、この証言だけで捜査が動くわけがない...佐藤刑事が直接デリバリー業者に調査し、証言が証明されたことによって再開された。
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あいりす(プロフ) - えっ!!凄い！オリジナル…(感激)語彙力からまとめる力から全てが神がかってる!!!めっちゃ応援します！更新待ってまーす♪ (8月18日 21時) (
レス) id: ef45f85bc9 (このIDを非表示/違反報告)
紅 - とっても面白いです。オリジナルが多くて驚きました。 (8月17日 16時) (レス) @page20 id: 2876b83137 (このIDを非表示/違反報告)
流百(プロフ) - 単純に嬉しいです。軽く泣きそうです。頑張ります！！！！ (2023年3月6日 17時) (レス) id: d8225e9a51 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - 絵もお上手ですし文も読みやすい…！これは伸びるやつだ！更新頑張って下さい〜！ (2023年3月6日 0時) (レス) @page2 id: 925a09eca2 (このIDを非表示/違反報告)
流百(プロフ) - まみこさん» ありがとうございます！コメント本当に励みになってます！ (2023年3月5日 22時) (レス) id: d8225e9a51 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：流百 | 作成日時：2023年3月5日 21時
