9つ目 ページ11
告白された時は、なんて返すのが1番いいんだろう。
下野「っあぁ！！嫌なら嫌で、それでいいし！返事はいくらでも待つから！！」
「いや、そういう訳じゃないの...梶くんってまだかな」
下野「っえ、さ、さぁ？見てくるね」
梶「買ってきましたー！いや、中々に自販機が見つからなくて...ww」
「おかえり、ありがとう」
梶「いえいえー」
今ここで全部言っちゃうのが1番楽かもしれない。
「私...包丁持ってこっちに来たシーンのときに倒れたんだよね」
下野「うん」
「私、声優始めた頃から家庭ズタボロでさ。
お母さんは一日中家に居なくて、帰ってきたと思えば殴られて。
お父さんはお母さんがいないのが精神的にきてたのか、私のことが目にはいる度に暴力振るわれたの。酷いときは包丁振り回してきたりしてさ。
よくここまで続けられたと思うよ。
だから、皆と距離があったり、一人で居たんだよ。誰かと関わるのがどこか怖くて。
自分勝手だよね。分かってる」
自分で自分を嘲笑うように話す。
そうでもしないと自分が保てなくなる。
その時、右手が何かに包まれた。
下野「話してくれて、ありがとう」
私の右手は下野さんの両手に挟まれていた。
下野「でも無理はしないで。手震えてる」
「え...」
気づかなかった。
顕になっている左手を見ると、小刻みに、確かに震えていた。
梶「話してくれてありがとうございます。僕はちょっと外行ってきますね」
「あ、うん。行ってらっしゃい」
また、下野さんと二人きり。
「私の話聞いて、どう思いました？呆れたでしょ」
少し間が空いて、下野さんが口を開く。
下野「いや、気持ちは変わらないよ。寧ろ、ゆきちゃんのこと1個知れて嬉しいし、側にいたい気持ちが強まったよ」
予想外過ぎた。
「私も、下野さんのこと知りたい。下野さんと一緒にいたい」
下野「え...」
「ひ、“紘さん”、これからもよろしくね」
下野「っ！！！うん！！！」
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しろごめ(プロフ) - えらりずむさん» ありがとうございます！これは結構暗めのやつなので難しかったんですけど、そう言っていただけるとすごく嬉しいです、ありがとうございます！！！ (2019年8月1日 5時) (
レス) id: f6e80c062e (このIDを非表示/違反報告)
えらりずむ - 面白かったです。私も下野さん好きです。他の作品も読ませて頂きますね。 (2019年7月31日 21時) (レス) id: af5b11a232 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しろごめ | 作成日時：2019年4月15日 17時
