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「あっくん、お願いな。たか、行ってくるで〜」
寝ているたかのほっぺをぷにっと摘まんで家を出る。
気をつけるんやで?と俺の肩に手を置くあっくんにお辞儀をして。
あっくんは中学生のときから一緒のお兄ちゃんのような人。
だから安心してお世話を任せられるし、たかも信頼してるみたいやからとても頼みやすい人。
今日は、たかの検査の結果を聞く日。
一ヶ月に一回、定期的に検査をしに行って俺が聞く。
「…濱田さんは、まだ、状態は良くなっていませんね」
「…そ、っすか」
その言葉を聞く度、痛くなる胸。
なんで、たかが。なんで、あの子が。
最初、あの状態になったとき『幼児退行』というものをしたのかな、と思ってた。
でも、違ったんや。
たかは、ただ、あの日から時が止まっただけ。
ずっと、子供でいるような感覚なのだ。
「…はぁっ、」
また、頭を掻き回した。
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orange72019(プロフ) - 更新心待ちにしてます! (2020年5月11日 14時) (レス) id: cdf058685f (このIDを非表示/違反報告)
ピクシ(プロフ) - はまちゃ。さん» ありがとうございます、頑張ります(^_^)/ (2019年5月12日 23時) (レス) id: 65486963ad (このIDを非表示/違反報告)
はまちゃ。(プロフ) - 更新楽しみに読ませて頂いてます。頑張ってくださいね!! (2019年5月10日 23時) (レス) id: 9fcde93529 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ピクシ | 作成日時:2019年5月7日 22時