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「これ、お前がこんかった間のノート。」
「あ、ありがと。ごめんね。」
「……悪いって思ってんならこいや、まじで。」
ごめんね、と繰り返すAの表情は悪びれない。別に頼んでないのに、とすら思われていそうで腹が立った。この女はそういう人間である。
コネシマは努力しない人間が嫌いだ。そして、努力もせずに自分の無能を嘆く人間はもっと嫌いだ。周りに八つ当たりする人間など論外だった。
その点でいうとAはどうだろう。
努力はしないがそれに大して何を思うわけでもなく、やりたいことがないから目標もなくただただ、揺蕩うように日々を生きる。如何ともしがたいが、それでもコネシマには到底理解のできない生き方だった。
ほんま、なにがたのしくてコイツ、生きとるんやろか。
そう思ったことも一度や二度ではない。
「……なあ、お前さあ。」
「うん？」
太陽を背に背負って、Aが微笑む。
あ、嫌や、と思った。
昼時だというのに誰もいないこの空間が、急に不安になる。あと少しで夏休みだ。もうあらかた授業の終わった大学では、カフェテラスはおろかもう校内にすら人の影は少ない。
世界に二人だけになったようだ。チープな恋愛小説のような一文がコネシマの頭の中に浮かぶ。
「やめろ。」
女のつけている香水だろうか。清涼感のある香りがほんの僅か、香る。
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上原蒼(プロフ) - この小説めちゃくちゃ好きです。寥、銀世界、を読んだときに心がきゅっとしました。語彙力なくてうまく伝えられないのですが、こんな感じのすきなのでテンション上がりました((更新頑張ってください応援してます。 (2020年3月19日 20時) (
レス) id: 908de47cf9 (このIDを非表示/違反報告)
ちくわ(プロフ) - ラスさん» ラスさんはじめまして。コメントありがとうございます。ぜひぜひ！自分の描いた文章が漫画になるなんて夢みたいです……嬉しいです。差し支えなければ、完成した際にはぜひ私にご一報ください。(見たいので！！) (2020年3月18日 18時) (レス) id: bceee2f54e (このIDを非表示/違反報告)
ラス(プロフ) - 大変失礼だということは充分承知しております。が、どうしても欲求が抑えきれず、このようなお願いをしている形になります。もちろん個人観賞用ですので晒したり、自作発言などは一切しません。良いお返事が帰ってくることを期待しております。よろしくお願いします。 (2020年3月18日 10時) (レス) id: b23ccd4b10 (このIDを非表示/違反報告)
ラス(プロフ) - 初めまして。好きでs(((失礼しました。敬愛する貴方へ。を読ませていただきました。文の中に惹き込まれるような素敵な物語でした。ここで失礼を申してお願いがあります。個人観賞用として物語に沿った漫画を書かせていただきたいのです。(続きます) (2020年3月18日 10時) (レス) id: b23ccd4b10 (このIDを非表示/違反報告)
ちくわ(プロフ) - ビリーさん» お返事が遅くなりすみません。申し訳ない、だなんてそんなことはないですよ！好き、だけで充分です。とっても嬉しいです。ありがとうございます。 (2020年2月24日 9時) (レス) id: bceee2f54e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちくわ | 作成日時：2020年1月13日 21時
