志摩ちゃんうふふ。 (ページ10)

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癒しページ10

今日は店長の都合でお店は午前のみだった。
彼は9時まで当番勤務だと言っていたし、今頃寝室で寝ているだろう。お昼は何にしようか。ガッツリ系？あっさり系？そんな事を考えているうちに家に着いた。寝ている彼を起こすまいと静かに家に入る。

『あれ？』

寝室を覗くも彼の姿はない。ん？と思いながらリビングに行くと、なんとまぁ衝撃の光景が。
普段あまり隙の見せない私の彼ピがソファで大きなぬいぐるみを抱き枕替わりに顔を埋めてすやすやと寝ているではないか。

なんだコイツ。完全にこっちのHP削りに来てるじゃねぇか。なんだっけこのぬいぐるみ。確か芝浦署のマスコットとか何とか言ってた気が…。おい、マスコット、そこ代われ。いや、でもダメだ。このツーショットはもう一生見れないかもしれない。
ちなみにこの間にも写真を死ぬ程撮っている。フォルダが埋まっていくぜ。

「んぅ……」

『!!!!!!!!!!!!!!!!』

え見ました？今の。寝返り打ちましたよこの子。
しかもうつ伏せになってぬいぐるみは彼の下敷き。
いいなぁ。下敷きになりたぁい()

くるくるの髪を指でとくように触ると、少しだけ湿っていた。シャワーを浴びて髪を乾かしたところで力尽きたか。しかしここまでして起きないのも珍しい。相当疲れていたのだろう。

ねぇ、マスコット君。今どんな気持ちだい？

(そうだね～とても幸せだよ～。とてもいい匂いがするじゃないかこの人～)

……

いかん。キモイ、いくらなんでもキモイぞ私。
ここにいては更にキモイ思考になる気がして、サッと離れる。そうだ、オムライス作ろう。思い立ったらそこからの行動は早かった。

もうすぐ出来上がるという所で彼を起こしに行く。
いつの間にか横を向いていた頬をつつくと、嫌がるように顔を背ける。

『かずくん、お昼できたよ』

「ん…？ん…」

のろのろと起き上がりソファに座る彼。まだ目は開いていない。そんな時にも彼の腕の中のマスコットが自慢げにこちらを見てくる。そんなつぶらな瞳で見つめないで。

『このぬいぐるみどうしたの？』

「…桔梗さんに貰った…」

あぁ、あのかっこいい隊長さんか。

『オムライス食べる？』

「…食べる」

ああああなんなんだよ可愛すぎるだろ。普段は大人～ってオーラ醸し出してる癖に何なんだよ。

マスコットが汚れるのを気にしてか、ソファに避けてからモゾモゾと食べ始める彼。レアだな。