志摩ちゃんうふふ。

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帰りの車内でも何かを感じているのか、Aが話しかけてくることは無かった。自分勝手な感情でAに気を遣わせている。最悪だ。
家に着くと、堪らずAに抱きついた。






『えっっ、ど、どうかしたのっ？かずくん？』





駄々をこねる子供のように肩に頭をグリグリと押し付ける。本当に情けない。いい歳したおっさんが嫉妬だなんて。




「……ごめん…」





『どしたの？』





「…嫉妬した。伊吹と喋ってるの、楽しそうで。｣






『ちがっ…』





「分かってる。伊吹もAもそんなつもりなんてない事ぐらい。でも何回自分に言い聞かせても、ずっとモヤモヤして。なんの話してるんだろうとか、色々考えたのに、何も聞きに行けない自分も嫌になった｣






悪い、とAから離れようとすると、スっと背中に腕が回され、またAを抱き締める形に逆戻り。





『嬉しい』






「嬉しい…？」






『うん、好きな人に嫉妬して貰えるって、嬉しくない？』





「っでもいい歳したおっさんだぞ」





『いいよおっさんでも。かずくんて事には変わりないから』







「ありがとう。……愛してる」







『！！…私も』









愛してるよ









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「否定はしないんだな」





『ん？』





「おっさんって」






『いやっ、ちがっ、かずくんはまだまだ…』







「ハハハハハッ、焦りすぎ笑」

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