君がわらう ページ5
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「辻さん、ちょっと、ここ家やないんですけど」
「ええやん、ほかのやつに取られんようにしてんねん」
「とりませんて誰も！」
後ろからぐりぐりと顔を埋めてくる辻さんに向き直り、向かい合って止めようとしても聞く耳すらもたず。きんちゃんが「それ悪酔いした時いつもするやつ！」とわたしに諦めるよう促す。
荒川がはると盛り上がり、秋定さんが水をこぼし、けんとふかやはツッコみ、ビスブラはにこにこ。堂前さんはにやにや。辻さんが笑う。
「幸せもんや、俺って」
「……まあ、そうでしょうね」
「かえろ、家でならしてええんやろ？」
「え、ちょ、これ辻さんのためにみんな集まって、」
「帰る理由がAやったらみんな納得してくれるて」
「すんません、俺とA帰ります！」そう大きな声で言った辻さんにみんな「お疲れ！」と手をひらりと振った。辻さんはそっと全員分として足りるであろうお金を机に置き、堂前さんのカメラにピースして見せた。
からからと戸を開くとひゅうっと頬を冷たい風がかすめる。辻さんはわたしの手を取り、握って自身の上着のポケットに2人分の体温をしまった。
「よかったんですか、わたしと帰って」
「A俺のとこ全然来てくれへんし、荒川に着いてこうとしてたんどこの誰？」
「めっちゃ怒ってる……」
「当たり前やろ、俺の彼女兼嫁みたいなもんやぞ」
「気が早いなあ」
辻さんはにこにこ楽しそうに話す。「奢ったる」と財布の紐がゆるゆるな彼氏兼旦那の辻さんに甘え、アメリカンドッグをひとつ。辻さんはホットコーヒー。
コンビニを出ると辻さんとわたしの家の分岐点はすぐそこにある。右はわたしの家、左は辻さんの家。ホットドッグをはふはふ食べるわたしにホットコーヒーの空き缶を持った辻さんが言う。
「なあ、この道さ、邪魔よな」
「………はい？」
「右がAやろ？A送ったあと俺また戻って左に行かなあかんねん。うっとうしいやろ」
「ええんですよ、送らんでも」
「ああ、そうちゃうねん。だから、なんて言うん？ほら、さ。」
目が泳ぎまくりの辻さんが意を決したようにわたしを見つめる。
改まったので口の中にあったアメリカンドッグを飲み込むと辻さんはわたしの頭を撫で、こう言った。
「一緒に住まん？」
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ちゃむ - 初めまして！今もリクエスト受け付けていらっしゃったら、ガクさんと眼鏡の後輩夢主のお話が読みたいです〜〜！2人ともが恥ずかしがり屋さんだけど2人ともが頑張るみたいなものだと嬉しいです！ (2022年1月19日 20時) (
レス) id: a0ffb3aa64 (このIDを非表示/違反報告)
いたう(プロフ) - ガクさん最高です！！！真空嬉しいです…！！！ (2022年1月11日 18時) (レス) @page13 id: 1611f7bf79 (このIDを非表示/違反報告)
伊藤(プロフ) - うにじま。さん» 本当ですか！！。めちゃめちゃ嬉しいです…！これからも何卒よろしくお願いします……！。 (2022年1月11日 18時) (レス) id: 31619474bd (このIDを非表示/違反報告)
うにじま。(プロフ) - ありったけの首ったけ！最高です..（；＿；） (2022年1月11日 11時) (レス) id: 32339675a3 (このIDを非表示/違反報告)
伊藤(プロフ) - ayuminmachatadaさん» わー！ほんとですか！よかったです…！！これからも何卒よろしくお願いします！。 (2022年1月11日 10時) (レス) id: 31619474bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伊藤 | 作成日時：2021年10月7日 17時
