デタラメ！ 〔 リリー 〕 ページ15
．
「リリー」
「ハイ」
「どういう事ですか、これは？」
リリーは私の前で正座している。仁王立ちでリリーを見下ろす形になる私達はただの先輩と後輩である。
「盛山くんから聞いたで、私とリリーが付き合ってるって」
「誠に申し訳ございません」
「なんでデタラメ教えたん」
「落ち着いてーーー」
明らかに機嫌が悪そうな私にリリーは罰が悪そうにペコペコと頭を下げている。嫌な訳じゃないけど、変な噂が広まって欲しくはなかった。
「どうすんの、これが外漏れてリリーの評判悪なったら」
「俺より姉さんの評判のがヤバいでしょ」
「分かってるならしない」
「でも俺に寂しい思いさした姉さんが悪いんですよ」
「おうおう逆ギレかいな」
そう頬を膨らませてそっぽを向くリリー。可愛いと1ミリくらいだけ思ってしまったのがこれまた癪で。
「姉さんが他の奴らに取られたなかったんです」
「取られへんわ、そんな愛嬌あるわけやないねん、相方みたいに」
「俺は姉さんのが好きやから」
「先輩まで口説き出したら終わりやぞリリー」
「ほんまですって」
ヘラヘラするリリーを置いて楽屋を出ようとするとリリーに腕を掴まれる。こちらも一応女だし、一応片想いしてた身だったから遊ばれたくはない。
「まだ口説き足らんか」
「姉さん、いつまで俺が口説いてると思ってんの」
「え？」
「俺そろそろ怒りますよ、本気なんすよ、最初っから」
「いや、ちょいまてやリリー」
「待ちません」
所謂 " 壁ドン " とやらをしながらリリーは淡々と述べる。その目を見ると真実かどうかなんて一目瞭然だった。
「‥‥らしくない、リリーやのに」
「姉さんのせいでしょ。責任やったら取りますから、Aさん、俺と付き合ってくれません？」
リリーから聞くはずもなかったその言葉にすこし胸の奥がきゅっとなる。いつの間にか横にあった腕は私の前に差し出されている。
「‥‥‥しゃーなしやからな」
「‥‥ほんまですか？え、めっちゃ嬉しい。姉さん、素直ちゃうな」
その手を握るとリリーは見たことないほど腑抜けた顔で微笑んだ。私、こんなに幸せでいいのだろうか。
「はあーー、よかった。これで姉さんの苗字も清水なりますね。清水A。めっちゃイイ、クるもんある」
「気早いわアホ！」
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ゆいみょん - 脱字申し訳ございません。甘酸っぱいストーリーを希望しております、よろしくお願いしますm(_ _)m (2021年5月24日 0時) (
レス) id: 81b8449bb6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいみょん - 伊藤さん» ありがとうございます、楽しみにしております！甘酸っぱい感じのストーリーが細かいシチュエーションなどは伊藤様にお任せします、よろしくお願いしますm(_ _)m (2021年5月24日 0時) (レス) id: 81b8449bb6 (このIDを非表示/違反報告)
伊藤(プロフ) - ゆいみょんさん» ゆいみょん様、初めまして。コメントありがとうございます。承知致しました、移行先での消化となりますがよろしければ書かせて頂きたいなと思います。 (2021年5月23日 13時) (レス) id: 31619474bd (このIDを非表示/違反報告)
ゆいみょん - はじめまして、リクエストをお願いしたいのですが、ハナコ秋山さんは可能でしょうか？？ (2021年5月23日 1時) (レス) id: 81b8449bb6 (このIDを非表示/違反報告)
伊藤(プロフ) - なおひとさん» はじめまして！良かったです！私も辻さん大好きなので（笑）よろこんでいただけて良かったです！ (2021年5月22日 23時) (レス) id: 31619474bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伊藤 | 作成日時：2021年4月16日 22時
