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結局あの後も気分が乗らなくて打ち上げを断ってしまった。
「ごめん、志摩ちゃん」
志「なんでや、お前が謝ることない。たこ焼きやるわ」
「フードコートのおじいちゃんか。まあ有難く受け取っとく。ありがとう」
数十分前に渡されたたこ焼きを公園のベンチで食べる。
まだ少しあったかいけど、もう冷めてしまった。
リ「何してんねん」
「いやあんたこそ何してんねん」
上から降ってきた言葉に顔を上げると打ち上げに行ったはずのリリーさんが居た。
リ「あんな奴らと呑みたないわ。モリシも帰っとる」
「ああ、なるほど」
そう返し、俯くと隣から山盛り盛られる紅生姜。
「え、何してんの？」
リ「牛丼屋で昼食った時のやつ余ってたから」
「私紅生姜苦手なんやけど」
リ「関西人やのに紅生姜なしで食ってたん？」
「大阪人ちゃうねんから黙ってください」
山盛りの紅生姜に呆れながらのっていないところを食べる。
リリーさんも盛山さんも呑み会に行かなかったのは、私のせいかもしれない。
「あの、」
リ「言うとくけど
お前のせいちゃうから」
「‥‥はい」
あんなやつらに負けんなよ、なんて残してリリーさんはブランコを漕いでいる。
馬鹿馬鹿しくて、みっともなくて、おかしくて、
「ブランコマン」
リ「は？」
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作者名：伊藤 | 作成日時：2021年4月8日 4時
