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｢せ"った"い"あ"わ"ね"ぇ｣
コネシマはさっきから頑なに俺たちに会おうとしない。
なんでや？と聞いても、｢別に心配とかええから帰れ｣の一点張りで理由を話してくれない。
｢やっぱり怒ってるのかな...｣
こんな調子なもんだから、Aちゃんがまた悲しそうな顔をする。これはシッマのせいやぞ。
｢シッマ、理由だけでも教えてくれへん？...Aちゃんが自分のせいやって落ち込んでるんや、｣
小声でそう言うと、顔は見えないが少し言葉に詰まったような気がした。
そして少しするとはぁ、と小さいため息が聞こえた後にまた声が聞こえた。
｢...風邪、うつしたくないん、や｣
いつものアイツとは思えないような聞き取れるか聞き取れないかの声でぼそっとそう呟いた。
でも俺もAちゃんもバッチリ聞いていて、2人で自然とにやけてしまう。
｢なんだよ。照れ臭かったん？コネシマくんも優しいですなぁ〜｣
俺が茶化すように言うと、｢うるせぇボケ｣と控えめのツッコミが帰ってきた。
｢Aちゃんも、ほら｣
なにか喋るように俺が進めると、｢う、うん｣と言っておずおずとインターホンに近づいた。
｢早く、良くなってね｣
｢...おう｣
コネシマの返事が聞けて嬉しかったのか、Aちゃんはこちらを向いて気が抜けたような笑を零した。
折角買ったので、それだけ置いて俺たちは大人しく帰ることにした。
｢怒ってなかったね｣
｢せやろ？｣
｢...また3人で出掛けてもいい？｣
｢当たり前や、ってコネシマも言うと思うで｣
俺がそう言うと、Aちゃんは優しく微笑んで｢鬱くんは優しいね｣とつぶやいた。
そんなことない。そう言おうとしたはずなのに不自然な鼓動の速さに驚いて、俺は声を発することが出来んかった。
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さく(プロフ) - 木材(もくざい)さん» コメントありがとうございます。書きたいと思い半日ぐらいで完成させたので読みにくいものになってしまったと思うのですが、最後まで読んでいただきありがとうございました。 (2019年5月26日 20時) (
レス) id: 37afa91c5e (このIDを非表示/違反報告)
さく(プロフ) - 天使の翼さん» コメントありがとうございます。耳のことは私もうろおぼえの状態だったので気にしないで貰えるとありがたいです笑 (2019年5月26日 20時) (レス) id: 37afa91c5e (このIDを非表示/違反報告)
さく(プロフ) - 白亜さん» コメントありがとうございます。拙い文章でしたが読んでいただきありがとうございました。 (2019年5月26日 20時) (レス) id: 37afa91c5e (このIDを非表示/違反報告)
さく(プロフ) - 理香さん» コメントありがとうございます。エピローグは短くなってしまったんですがそれなら良かったです。 (2019年5月26日 20時) (レス) id: 37afa91c5e (このIDを非表示/違反報告)
木材(もくざい)(プロフ) - 涙が止まらなくなるとても良いお話でした。言葉の操りがとても上手くて、涙が不意に誘われて...素敵な作品。ありがとうございました (2019年5月26日 11時) (レス) id: cfd7089d94 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さく | 作成日時：2019年5月25日 5時
