祓魔59 ページ9
退院後、勝呂君は志摩家…つまり、廉造君の家族にこのことを伝えるため話がしたいと先生に頼んでいた。
出雲ちゃんの気持ちの整理がついたところで私たちは歩き出す。
ウケさんとミケさんは1度廉造君の黒い炎に消されたかと思っていたけど、実は消滅せぇへんように手加減がされていたと狐さんたちは話した。
それは一体…
廉造君の目的がさらにわからへんくなる証言やった。
そして、志摩家への話を通すために勝呂君に着いてきた訳なんやけど
勝呂「柔造!」
そう名前を呼んだ先には廉造君にそっくりの顔が。
そして、
「ッ!!」
三輪「東雲さん、どうかしはったんですか?」
「あ、え、いや」
私が最後倒れる間際に見たあの人がいた。
私のヒーローかもしれない人。ただじーっと見ることしか出来へん。
その間にも話が進み、廉造君は我々の密偵。
つまり、二重スパイであることが判明し しかもそれは廉造君が望んだことであったと。
柔造「廉造は、俺たちのてから離れたと思ってください」
その一言が勝呂君や三輪君にとってどれだけ衝撃的か。長くは一緒におらんけど私でも何となくわかる。
話がすんで、先生を待っている間。みんなの重たい空気に耐えられんくて暫く周りを散歩した。
あわよくば、あの人に会えればと思って。
その、あわよくばってのは実現されることになる。
『何ほっつき歩いてるんや』
「ッ!?」
突然声をかけられ振り返るとそこには、さっき柔造さんという人の隣にいた金髪頭のお兄さん。
そう、私が頭から離れへんかった人はこの人や。
私は思わず下を向いてしまった。
『えらい俺の事ずーっと見とったけどなんやったんや?』
「え、えっと、その」
『なんや見た事あった気したんやけど』
その一言を聞いた瞬間私は顔を勢いよくあげ
「あの時の、お兄さんですか!」
と、勇気を振り絞って聞いた。
恐る恐る目を開けると、金髪頭のお兄さんはとても驚いた顔をしていた。
そしてお兄さんはこう言った
『なんのことや?』
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作者名:颯 | 作成日時:2021年7月3日 0時