その少女、言霊使い 2 【青の祓魔師】 (ページ30)

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祓魔80 ページ30

勝呂「は、、！？」

その言葉は間に合わず勝呂君は急に巨大化した蝦蟇によって、壁に打ち付けられた。

あかん、あんな強く体ぶつけたらすぐには動かれへん

勝呂「ｯｸ…！」

私は暗記が苦手や。

詠唱なんてもってのほか、なんも覚えとらん…

「力を貸してくれ。言霊」

巨大化した蝦蟇は徐々に勝呂君に近づく

「勝呂竜士、こっちに来い！」

勝呂「は、ぁ！？」

勝呂君は私の言葉の通り、蝦蟇の動きを避けながらこちらに来た

勝呂「東雲、おま、どういうことや！？」

「話はあとや！」

さっき止めておいた蝦蟇は祓えるとして、この大きい蝦蟇をどうするかや

「今すぐ地に還れ！」

その一言に蝦蟇は吸い込まれていくように、地に戻った。勿論、あの大きな蝦蟇以外は。

勝呂「俺が詠唱する！東雲は機関銃の用意！」

「もう行けるん？」

勝呂「当たり前や。その為に俺は体鍛えとるんや！」

勝呂君が詠唱の姿勢に入った。

となれば、私は機関銃の用意や。

1度やって見たかったことをここで試すのもありかもしれん。
油断は出来へんけど、試す価値はある。

「勝呂君、もしもの時は頼んだで」

詠唱中で返事できないのをいいことに私はそれだけ伝えて蝦蟇に向かう

「力よ宿れ。悪魔を祓魔せよ。」

そう機関銃に込め、勝呂君の詠唱が終盤に差し掛かった頃。

「眠れ。」

私は機関銃を蝦蟇目掛けて打ち込んだ。

大きな音と共に空き家の壁が崩れる。あれだけ大きかった蝦蟇は小さくなってその場から走り去った

勝呂「おい、祓ったんか？」

「恐らく…な、」

勝呂「し、東雲！？」

隣にいた勝呂君の肩を掴んでよろけた私を勝呂君はさすがの反射神経で捕まえる。

そのまま、楽な体勢になるように壁にもたれて肩を貸してくれる勝呂君。

「私も体作りせなあかんな、これは…」

この前の島根での任務もそうやったけど、言霊に集中しすぎるとどうも体がしんどい…

勝呂「はぁぁぁぁ…とりあえず、話は明日聞くさかい。もう休め…って、もう寝とるし」

勝呂君の優しさに甘え、私はそのまま意識を手放した