祓魔77 ページ27
にしても、急やな
志摩「ええなぁ、朔ちゃんと共同任務やなんて」
三輪「悪かったですね。僕で」
そんなことは言うてませんやんか!と、廉造君が慌ててフォローする
勝呂「ほな行くか」
その場所は少し離れた所でバスで向かう
「未だに東京の線はわからへん…」
勝呂「とりあえず着いて来い、なんとかわかるさかい」
と、勝呂君は進み始める
「ライトニングのお世話は良かったん?」
勝呂「大丈夫なはずや。任務やし」
そのままバスに乗りこみ、目的地をめざす
勝呂「…最近志摩とどうや」
「え、なんで廉造君?」
勝呂「スパイの一件が落ち着いたとはいえ、あん時迷ってたやろ」
廉造君のことを信頼出来るかどうか聞かれた時、最後までたてへんかった。
真っ先に立ち上がって、その場しのぎやとしても信じると口にした勝呂君とは大違いや
「…私は誰のことも信じてへんのちゃうかと思ったんや」
勝呂「どういうことや?」
「皆のこと信用してたんやろかって。考えてたら最後になって、曖昧な感じになってしもたんや」
勝呂君にはきっと嘘ついてもバレてまう。
でも、こう思うと廉造君はほんまに凄いんやろな。家族同然の人達を欺いて観察力のある2人をすり抜けるやなんて…
いや、家族同然やから。か
「そういえば、任務内容なんやったっけ」
勝呂「今回の任務は水路が魍魎の巣になってるかもしれんって」
バスに揺られて着いた先は自然溢れる長閑な場所。周りには家が数軒あるだけ。
「人の気配ないな」
勝呂「こんだけ田舎やとな…行くで、東雲」
勝呂君と一緒に歩くこと数分。
「絶対ここ。」
勝呂「ほんなら、武器持って水路の蓋を、」
勝呂君と準備をしようとした時、ガコッと音がして振り向くと水路の蓋が開き中からは魍魎達。
勝呂君が詠唱を始めた時
「うわっ!?」
私は魍魎達の影で見えなくなっていた穴に落ちてしまい
大きな水しぶきを上げ水路にハマった。
詠唱の声が遠ざかり上手く聞こえんけど、勝呂君なら大丈夫や。
「魍魎、消えろ」
私は水路の中に若干残っていた魍魎を祓い、上に上がる方法を考えていた。
勝呂「おい、大丈夫か!?」
「詠唱は?」
勝呂「終わった!深い所まで落ちたな…」
「まぁなんとかなるやろ、大丈夫や!」
勝呂「アホ!こっち来い!こっちで俺の手に掴まれ!」
勝呂君の指示に従って言われた場所を目指す…つもりやったのに
「な、何!?」
私はなにかに足を取られた感覚に襲われた
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作者名:颯 | 作成日時:2021年7月3日 0時