祓魔70 ページ20
授業が始まった頃は、教室に押し寄せた全ての人が目を輝かせ、今からどんな授業が始まるのかと楽しみにしていたはず。
それが、気づけば周りの人は半分以上消えていた。
ﾗｲﾄ「悪魔と仲良くなろう！以下省略！」
この一言を聞いた途端に人は一気に引いていった。
「悪魔と仲良くなる。か。」
案外間違いではない。
悪魔との契約は必須で、信頼関係あってのもん。
ボーッと教科書を片付けながらそんなことを考えていると、ライトニングは力持ち希望！と言って手伝いを頼んできた。
それに、勝呂君と燐君がついて行く。
「あの、力は無いかもしれないんですけど、ついて行かせてもらっても？」
どこに行くかはわからん。
でも、何となくこの人に興味がある。
ﾗｲﾄ「まぁ、いいよ。華があった方がやる気が出るかもしれないし」
どんな場所への手伝いかと思えば
ﾗｲﾄ「いやぁ、助かるよ。ぼかぁ、荷物が多くて全然片付かなくてね」
「きっ、たなぁ…」
ﾗｲﾄ「え、君割と言うね。」
臭いもきつくて、こんなところで手伝いやなんて…そんな時ライトニングは氣精を呼び出し空気をゴロっと変えた
「凄いな…」
よくわからん人やけど、この人からは学ぶことが多い気がする。
最初はちょっと後悔したけど…勝呂君もだいぶ興味を持ってるな
ﾗｲﾄ「じゃあ、この本をそこの棚にどんどん入れて行ってくれないかな」
そう言われて私達は早速作業に取り掛かる。
氣精は周りを飛び続けているけど、なんとなく空気が変わった。
「氣精、やめて。」
最近は何となくわかってきたことがある。
言葉だけやなくて、その名前を呼んでからの方が効果があるということ。
名前さえ分かれば、より強い効果が得られる。
これに乗せて、技を出すことが出来れば。
燐「うわっ、切られたっ」
私の近くにいた氣精は燐君の方へ飛んでいき、燐君の頬を掠めた。
ﾗｲﾄ「あ、そりゃマズイ。もう祓おう」
「祓うって」
ﾗｲﾄ「こういう事は許しちゃいけない」
ライトニングはそういうと独自の致死節でその場の氣精を消した。
勝呂「凄いです。悪魔を意のままに…」
さすがライトニングや。と、勝呂君が素直な気持ちを言葉にした。
ﾗｲﾄ「またまた、勝呂竜士君だよね。君こそ天才だって聞いてるよ」
勝呂「天才！？」
ﾗｲﾄ「君は問題を起こす天才」
そう言って燐君の肩を叩く。
そんな中、私は黙々と本の整理を進めていく。
ﾗｲﾄ「そして君は…」
「？」
ﾗｲﾄ「何者かな？」
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作者名：颯 | 作成日時：2021年7月3日 0時
