祓魔67 ページ17
暗唱術の授業が始まりノートを取り始める。
志摩「しもた！」
「…嫌やで」
志摩「なんも言うてへんし！…まぁ多分それなんやけど…教科書、、」
垂れた目を輝かせて私のことを見つめてくる。
その目に負けた私は今、教科書を見せるため真ん中に教科書を置く。
すると
「!?ちょ、そんな寄らんでも見えるやろ」
志摩「んー？ちょっと見えにくいから寄っただけー」
小声で会話をしないと一応授業中なので目をつけられる。
あかん。
こんなことで動揺しててどうするんや。私は祓魔師になるんや。
スパイの言動にこんなに慌ててどうすんねや。
しっかりせな。
私は頭を切りかえ授業に集中する。
「暗唱文について…」
黒板に書き写される内容をノートにまとめ、授業が終わったらそこに栞を挟み込む
志摩「んああああ、疲れたぁ！教科書おおきに」
「今度はちゃんと持ってきぃや」
私は荷物をまとめ足早に教室を出ようとする。
志摩「なぁ」
「ん？」
志摩「気にしてるん？あん時のこと」
きっと、今ここで指されているあん時は 私が引きずっているあん時。
「あ、あれは」
志摩「気にせんでええよ。なんなら、気にするとしたら俺の方やと思うんやけど」
「なんか、ごめん」
志摩「女の子泣かしてもたの結構ショックやってんで？」
それはスパイなんて仕事してるから悪いんやん。とも責めきれず…
なんか話題変えな…あ、せや
「志摩」
志摩「まだ志摩呼び！？」
「私この前、お兄さんらに会った」
志摩「…あぁ、坊らと話に行った時か…」
「顔そっくりやったな」
こ、これでなんとか回避出来そうやな
志摩「まぁなぁ、俺んとこも大家族やからなぁ」
「ほんで、な…」
志摩「？何をそんな言いづらそうに」
「お兄さんの番号貰ってん」
志摩「あぁ、番号…って、は！？え！？」
あ、お兄さん言うても二人いるか。
「ごめん。紛らわしいこと言うたな、金造さんの、」
志摩「…んで、やねん」
「志摩？」
志摩「なんでよりによって金兄やねん！」
なんやわからんけど
話余計に変な方向に持っていてしもた感じ？
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作者名：颯 | 作成日時：2021年7月3日 0時
