Aぇ! 部 (ページ2)

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入部しちゃってAぇ! んですか？ページ2

入学式を昨日終えて、普通の登校日初日。どちらかといえば頭はいい方だけど、普通の公立高校。

普通に、目立つことなく。でも楽しく3年間過ごせたらいいなあー...

なんて、私の願いは放課後には打ち砕かれた。

窓側2列目、後ろから2つ目の私の席。原因は、その後ろの佐野くんにある。

朝は別に良かった。

「あ僕、佐野晶哉です」
「小日向Aです、よろしくね」

みたいな。まあ休み時間ちょこちょこ話したりもして、なんの問題もなかった。

問題は放課後だ。特に部活に入る予定もなかった私は帰るため「じゃあね」と一言かけて佐野くんの横を通り過ぎようとした。通り過ぎようとしたのだ。

佐野くんに手首を掴まれた。

「ちょっとこっち、」
「え？あ、ねえなに？！」

ずるずる引っ張られて、着いたのはまだ校内を把握していない私1人ではもう帰ることの出来ないような、1階の1番奥の部屋。佐野くんが扉を開ける。

「連れてきました～！！」

佐野くんが部屋の中で言う。すると中にいた5人がこちらを見た。と思うと一斉に駆け寄ってきて...

「おおお！でかしたぞ晶哉！」
「ごめんなあ、いきなり。でも廃部も嫌やねん」
「え、自分名前なんて言うん？」
「自分背なんぼ？末澤とほぼ変わらんやんけ」
「うるさいわ！リチャ余計なこと言うなや！」

「佐野くんこれは一体...？」
「...えへ」

可愛くないよ佐野くん。180cmはあるであろう大男が同輩にえへ、は引かれるようん。

「まあ、とりあえず座ろうや」

1番まともそうな顔の先輩の一声で部屋のど真ん中にある向かいあわせで置いてあるソファに7人が座る。

「ちょお、小島狭いわ！」
「誠也くんちょっと黙ってください、ここ4人で座ってんだからしゃーなしすよ」
「リチャくんこれお茶でも出した方がええやつっすかね？」
「あ、そやな。大晴お願いしてええ？」
「正門くん、誠也くんいつにも増してうるさくないですか？」
「ほんとごめんなあ、騒がしくて。あ、鞄下置いてええで」

.....完全に動物園だな、ここ。