Aぇ! 部 (ページ9)

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「Aちゃん、めっちゃエプロン似合っとる！！」

とうとうゴールデンウィークのお手伝い事業がはじまる。妹より200倍くらいは可愛ええわ！！とエプロン付けた私をべた褒めしてくれる福本先輩。ちなみに妹さんは人生初の彼氏にデート誘われちゃった♡ とのこと。

「大晴何言ってんねん！銀河系で1番可愛ええわ！なー、A！」

「辞めてください末澤さん...」

いつの間にかちゃん付けですらなくなっている。末澤さんはずっとこんな感じだ、たらしめ。

「みんなは注文と料理運ぶのと、片付け...あとあれやな、空いた席にお客さん入れてくれればええから！」

と指示を受けての、午前11時。開店時刻だ。

「Aちゃん、そこ片付けて！」

「はーい！」

「これ2番テーブルな」

「7番はよ片付けて！」

「リチャくん、外国人のお客さん！」

「俺英語話せへんって！！」

こう言ってはなんだが...それはそれは沢山のお客さんがいらっしゃってて、なんていうか、カオス。儲かってる飲食店ってこんな忙しいんだな...と思った。

午後2時。4時間ほどフルで動き回った私たちは、なんとなく客足が収まりつつあるので休憩をいただいている。

「大晴くんはまだですか？」

「大晴先ご飯食べてって言っとったで」

小島先輩と佐野くんの会話をぼんやりと聞いていたが、福本先輩はまだ出ているそうだ。

「気持ちはわかるけど、とりあえずご飯いただこうや」

ということで、6人で昼食をいただいていたが、しばらくすると福本先輩もあがったようで、休憩室に入ってきた。

「みんなほんまありがとうなあ！夜も8時までやから、頼むで。あでも、誠也くんバイドでしたっけ？」

「ほんっとごめんなあ、この時期休み取れへんねん。4日目だけは夜も入れるから！」

末澤さんのバイトって謎だよなあ...と考えていると当人と目が合っちゃった。

「なにー？！あわかった、俺おらんくなると寂しいんやろー？」

「違いますー！」

末澤さんのだる絡みに笑いながらも付き合っていると、ふと、視線を感じた。

正門先輩だ...。

にこにことこちらを見ているに、正門先輩に申し訳なくなってしまった。