35 回想 ページ35
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高校のときからつるんでた私たちは席が前後でよく話をしていた。
いつでもふざけてたけど、仕事の話もしてたし蓮がこのまま続けるべきかと悩んでいることも知っていた。
"目黒はいらない"そんなことを言われたり、前列では踊れなかったり
蓮も悔しい思いを沢山していて中々目が出ず、自分には合っていないのかもしれない
と弱音を吐いたこともあった。
「本気で辞めたいならやめればいい。でも途中で諦めたら、一生叶わない。私もまだ全然だけど諦めたくない」
そんな熱い話を夜の公園や、チャリをにけつしてお台場の海で語ることもあったな…と
そのときのことを走馬灯のように思い出して、
「あの時諦めなくてよかったね」そういって涙が溢れてきた。
目黒「何でお前が泣くんだよ。」
そういって指で涙を拭ってくれた。
「だって、めっちゃ一緒に悩んだじゃん‥？そのときのこと思い出したら涙でてきたわ笑」
ごめんごめんと言って顔をパタパタと仰いで熱を冷ます。
目黒「お前そんな可愛いことすんなよ。俺のこと大好きだな〜笑」
「仕事してる蓮は尊敬してるし、好き。それ以外は無理笑」
目黒「ほんとうざいんだけど」
そこからこれからのこと、昔話に花が咲いて結構なお酒を摂取していた。
「そろそろ、おひらきに…しようかあ？」
目黒「Aがそんな酔うの珍しいな笑 帰るか」
お店を出て
目黒「ちょっと風あたってから帰ろうぜ」
「うん。」
ちょっとヘロヘロな私の手を繋いで歩いて懐かしの公園のベンチに腰を下ろした。
「えーここなつかしいねえ」
目黒「だよな笑 まじで青春の思い出の場所の一つだよな。」
「もう手離せー。」
目黒「いいじゃん。別に。」そういって私を引き寄せて見つめあう。
「ねえやだ。そういうんじゃないじゃん。」
私の後頭部を押さえて唇を重ねる。隙間から舌を差し込み深い深いキスをする。
蓮の胸を叩いても離してくれなくて、唇をきゅっと結ぶ。
私は泣いていた。
「蓮にとってさ、私は周りの女の子と変わらないんだね。帰る。」
そう言って走ってその場を去った。
目黒「おいっ！‥‥」
蓮の周りにいる女の子たちと同じ扱いをされたことが腹立たしかったし
ヤ れそうとでも思ったわけ？と悲しい気持ちにもなった。
なにより、唯一無二の「友人」であると思っていたからこそダメージが大きかった。
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作者名：coco | 作成日時：2021年5月26日 15時
