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第壱百弐拾捌戦 幽霊騒ぎ2 ページ36

長門が乱と平野の頬を拭いながら問うと、二人は顔を見合わせて肩を震わせながら半泣きでぽつぽつと事情を話し始めた。

「ゆ、幽霊が出たんです……」

「……最初は、皆で怪談してたの。それで、寝られなくなる前に、厠に行って、用が終わったらね……」

「ずるずるって……引き摺る音が……したんです」

言葉に詰まってしゃくり上げそうになる乱の背中を加州が擦ってやる。五虎退と平野も少しずつ落ち着きを取り戻し始めていた。

「この本丸に幽霊ですか」

物憂げな表情で考え込む主に、乱が抱きつく。余程トラウマを植えつけられたと見る。平野、乱、五虎退から話を聞いた鯰尾、信濃、後藤は背筋がサーッと冷たくなるのを感じていた。

「うげっ……マジか。……つーか俺らも妖怪の類だけど」

「同族嫌悪か?」

「とは違うんじゃないの?」

獅子王と鶴丸が顔を見合わせて話している内容に、加州がツッコミを入れる。付喪神は低級の神であり、妖怪としての一面も持つ為、大雑把に一括りにしてしまえば、幽霊とは同類だろう。幽霊も付喪神も所要お化け様なのである。

「主、どうする?」

「そうですね……もしかしたら私が連れて来たのかもしれませんね」

「冗談抜きでやめろ」

光忠と山姥切を両隣に、一先ず円を描くように腰を下ろした一同の中心で、長門は考え込んでいた。ふと軍人の自分に恨みがある者が悪さしているのでは、と思ったが、山姥切に一蹴された。
悪霊ならば早く対処せねばならない上、修繕工事で他人の出入りも激しくなる。事故が起こってからでは遅い、と長門は幽霊の正体を突き止めると言い始めた。

「ゆ、幽霊を捕まえるのですか……?」

「確かめるだけです。私の霊力に共鳴して顕現された刀剣男士の可能性が高いですから」

「何で言い切れる?」

未だカタカタを身体を震わせている五虎退と平野の背中を、薬研が軽く叩く。まだ見ていない刀剣男士かもしれないという主の言葉に、長谷部と山姥切は首を傾げる。

「先程、五虎退くんはズルズルと一定の音で何かを引き摺っていたと言いましたよね?」

「あっ、は、はい……」

「どうするんだい?」

皆よりも一足早く鶴丸がハッと何かに気付いた表情を浮かべ、長門の方を顧みた。主を顧みた鶴丸が口角を上げて見せた。これは楽しめそうだ、と案の定驚きを求めているのが目に見える。

「その幽霊の正体、暴いて見せましょうか」

「あいわかった」

三日月、鶴丸、山姥切の3振りを伴い、長門は大部屋から出て行く。

第壱百弐拾玖戦 血痕→←第壱百弐拾漆戦 幽霊騒ぎ



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大日戦(プロフ) - ミリアさん» とうらぶのクロスオーバーでしたら千銃士という作品との物をpixivに2ちゃんねる風としていくらか投稿しております。 (2018年6月25日 1時) (レス) id: e07552d661 (このIDを非表示/違反報告)
大日戦(プロフ) - ミリアさん» 返信遅れました。有難うございます。ジャンプは読んでないのでよく分からないです(汗 新作書く体力もないので今はこれを完結させることに心血注いでます。ご期待に添えず申し訳ありませんm(_ _)m (2018年6月25日 1時) (レス) id: e07552d661 (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - 凄く良かったです。続きが楽しみです。今後他の作品を作る予定があったら刀剣乱舞とコラボかトリップか転生したリボーンかKアニメかワンピースかワールドトリガーの作品が読んで見たいです。説明が下手ならすみません。これからも無理せず更新頑張ってください (2018年6月23日 14時) (レス) id: 673ec4ec31 (このIDを非表示/違反報告)
ロゼ(プロフ) - どんどんハマってくねんけど、夢主かっこいい。好きやわw (2017年12月3日 23時) (レス) id: 5d79736247 (このIDを非表示/違反報告)
大日戦(プロフ) - よよいさん» ここは暫く留守にしてpixivの方で加筆連載をしております。ストックが無くなり次第、こちらに戻ってきてこれの納得のいかないところを重点的に修正しようと思っている感じです。 (2017年11月15日 18時) (レス) id: b1d4cab38f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:大日戦 | 作者ホームページ:https://www.pixiv.net/member.php?id=16263880  
作成日時:2017年7月1日 13時

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