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目「・・・その手、なんですか？」
私を見下ろした目黒くんが、ずっと気になってたと言いたげに口を開いた。
目黒くんに声をかけられてからずっと、顔を隠すようにおでこに当てていた手。不自然過ぎると分かっていながら、どうしても外せない。
A「いや・・ちょっっと見せられる顔じゃないので・・」
目「？いつも会社で見てますけど」
A「いやっ、スッピンだし、眼鏡だし・・しかも私超近眼で、いまたぶんめちゃくちゃ目が小さい」
目「え、見たい」
A「え」
思いがけない反応をされて、思わず顔を上げてしまった。
目が合った瞬間に「ホントだ」と目黒くんが呟いて、恥ずかしさで死にそうになる。
慌てて身体ごと背けると、ふはっと吹き出して笑われた。
A「っ最悪・・！」
目「なんでですか笑」
・・スッピン眼鏡の私を直視しても、目黒くんは顔色1つ変えずに笑ってる。目黒くんは優しいし、彼氏でもあるまいし。そんな顔に出すような人じゃないのは分かってるけど。
おかげで少しでも好かれようと足掻いてたのに諦めがついて、おでこから手を避けた。
もういいや、見られてしまったし。目黒くんとどうこうなる未来は途絶えた。・・どうこうなる兆しも特になかったが。
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A「青木さん眼鏡すると目が小さいって言いふらさないでよ」
目「言わないですよ笑。視力どれくらいですか？」
A「0.03くらい」
目「やばっ。相当悪いですね」
A「強度近視ってやつらしいよ」
目「なんかやばそう」
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目「・・・なんか、意外です」
目印の公園が近づく中で、目黒くんが呟く。
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目「青木さん、もっと、シュッとしてるイメージだったから」
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・・意外だよね。
会社では私、ボロ出さないように、精一杯スマートでいようと思ってるから。身なりも口調も、せめて当たり障りないようにしてるから。
目黒くんには、その私が、私だって思ってて欲しかった。
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目「こんなに、話しやすい人だって
知らなかった」
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目「会社から遠いんで、そろそろ引っ越そうと思ってたんですけど。
青木さんに会えるなら、もう少しここに居ようかな」
そう、はにかむイケメン目黒くんの言葉を、私は上手く、処理出来ずに。
見つめた2つの影は、実際以上に目黒くんとの身長差が凄くて、私は中学生みたいだった。
ジャージのシルエットの時点でダサすぎて、もっと中学生みたいだった。
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Emi(プロフ) - この作品すごく好きなのですが、もう更新されませんか？ (6月25日 21時) (
レス) @page36 id: 0a1f78866d (このIDを非表示/違反報告)
ぶたこ(プロフ) - まどろんさん» こちらこそ読んでくださってありがとうございます！とても嬉しいです泣。 (2023年3月4日 4時) (レス) id: a24fabd0e7 (このIDを非表示/違反報告)
ぶたこ(プロフ) - シラユキ。さん» ありがとうございます泣。またちょくちょく更新できるように頑張ります^^ (2023年3月4日 4時) (レス) @page31 id: a24fabd0e7 (このIDを非表示/違反報告)
まどろん(プロフ) - めちゃくちゃ面白くて、最高です！！！こんなに楽しく見れた作品は久々でテンション上がりまくりです！ありがとうございます！ (2023年3月1日 22時) (レス) @page30 id: 751e143123 (このIDを非表示/違反報告)
シラユキ。 - 何周もしちゃいます…何回読んでもドキドキしちゃってます…！これからも頑張ってください！ (2023年3月1日 20時) (レス) @page30 id: c787a593b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぶたこ | 作成日時：2022年10月24日 5時
