検索窓
今日:12 hit、昨日:1 hit、合計:26,777 hit

霧晴17:要約すると復活(仮) ページ17

更に彼は続けた。

「本当はさ〜?
オレ、お前と安室が告白してるところ生で見たかったんだぜ?
それなのにポックリ死んじまったからよ〜」

と、軽く笑い飛ばして彼はふざけた。


「あ、そうそう。
オレがこのまま生きるのは無理なんだって。
つまりは、復活(仮)。期間限定らしいんだ」


『なんか…ライトなカンジで言うんだな』


軽くショボくれていると肩を軽く叩かれた。

「まぁ、それだけ嬉しいんだよ。
1度死を受け入れたけどさ、少しでもお前の未来を見るのがオレの夢だったから」


そう言ってまた笑う彼の姿はとても輝いて見えた。

…体は私と同じだけど。


「そう、大事なのはこれからだ。
オレは死んだあと、お前の中に“戦闘能力”を残した」



『ていうことは、私が戦えたのって…!
でも、そんな現実離れなこと…』


「いや、ありえなくはないんだ。
オレの戦闘能力の起源は“殺人衝動”からきている。
つまりは、感情でコントロールしているんだ」



と、説明してくれた。
私はジンを憎んだことから“殺人衝動”が生まれて、戦闘能力も目を覚ましたということだろう。
だけど、今は何故か使えない。

そして、リンネ君が更に付け加えた。


「そこまでは良い。けど、オレが現れたことでAの中の戦闘能力は消えてオレに戻ってきたんだ。

そして今船内で起きている事件の犯人は恐らく、理性を失った獣の様になっている。
だから、オレがこの倉庫に残る。
お前は急いで安室の元へ向かうんだ」



リンネ君は着ていた着物を脱ぎ捨て、私と同じ様なブラウスにスカートという姿になった。



『待って、リンネ君!
その犯人と戦うのは危険じゃ…!』


慌てて止めようと肩を掴むとその手を下ろされた。


「確かに危険だけど、今度は守らせてくれよ。

さっさとアイツの所へ行ってこい!」


と後ろを向かせられ、背中を押された。



『っ…気を付けてね!』

と私は駆け出した。








ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




「…幸せそうだなぁ、A。

成長したな、お兄ちゃんとしては嬉しい限りこの上ないな!」

霧晴18:人間としての死→←霧晴16:奇なり



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.5/10 (31 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
89人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

paranoia(プロフ) - ありがとうございます!次章もぜひ楽しんでいただけると嬉しいです…! (2018年4月1日 22時) (レス) id: 1c11084766 (このIDを非表示/違反報告)
ロミオ(プロフ) - 4章も終わりおめでとうございます!結婚のやつもぜったい見ますね! (2018年4月1日 10時) (レス) id: ebb52c12f2 (このIDを非表示/違反報告)
paranoia(プロフ) - 最近更新遅くなっていますが、この作品を楽しんでいただけているみたいで正直とても嬉しいです( 〃▽〃)これからも頑張ります! (2018年3月30日 17時) (レス) id: 1c11084766 (このIDを非表示/違反報告)
ロミオ(プロフ) - めっちゃ面白いです!すごい好きです、この作品!更新楽しみにしてます! (2018年3月30日 15時) (レス) id: ebb52c12f2 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:paranoia | 作成日時:2018年3月26日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。