霧晴11:第2の事件と不安定 ページ11
午後11:00。
部屋で編集担当さんに勧めてもらった本を読んでいると騒がしい声が聞こえた。
隣の部屋の捜索で探し回っているんだろうか、と思って再び本へと目を向けたその時。
―ドアが開かれた。
驚いて目を開いていると、船の従業員らしき人と先程の小太りの男。
そして―。
「だから、そんな筈はないです！」
従業員に何かを訴えている安室さんと毛利探偵だった。
従業員の後ろにいた小太りの男が私を指差した。
「ヒィっ！やっぱりお前だったか！！
この殺人鬼！」
…殺人鬼？
『ん？私？？』
頭を傾げるとまた悲鳴を上げて再び従業員の後ろへと隠れた男。
すると、従業員の内の１人が一歩前へと私に近づいた。
「…先程、この男性から貴女が行方不明の女性を殺害する様子を見たと通報がありました。
ですので、貴女を隔離させて頂くという判断を下しました」
『…なっ！？』
すると、安室さんが私の前に立った。
「待って下さい、彼女には犯行は不可能です。
彼が見たと言う犯行が起きたのは10:20頃。
その頃は彼女は僕と電話をしていました。
その時彼女は部屋にいて、入浴していたと言っていました。
部屋から彼が見たと言う場所まで行くのは不可能です」
息継ぎもほとんどしないまま早口で言った彼には少し焦っているように見えた。
「…例えそうだとしても通報があった以上、我々もその対応をしなくてはいけないのです」
「待ってくれよ。せめて、ちゃんと行方不明の彼女を発見するまでは…」
毛利さんも止めに入ってくれたが全て却下された。
そして、私は隔離されることになった。
従業員に連れられて部屋を出ようとした時、後ろから手を握られた。
…後ろを見なくてもわかる。
「絶対に助ける」
それに対して、私は一言こう言った。
『…別に、私は大丈夫ですから』
…動揺や悩み事から、冷たい言葉を吐いてしまった。
私、最低だ。
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paranoia(プロフ) - ありがとうございます！次章もぜひ楽しんでいただけると嬉しいです…！ (2018年4月1日 22時) (
レス) id: 1c11084766 (このIDを非表示/違反報告)
ロミオ(プロフ) - 4章も終わりおめでとうございます！結婚のやつもぜったい見ますね！ (2018年4月1日 10時) (レス) id: ebb52c12f2 (このIDを非表示/違反報告)
paranoia(プロフ) - 最近更新遅くなっていますが、この作品を楽しんでいただけているみたいで正直とても嬉しいです( 〃▽〃)これからも頑張ります！ (2018年3月30日 17時) (レス) id: 1c11084766 (このIDを非表示/違反報告)
ロミオ(プロフ) - めっちゃ面白いです！すごい好きです､この作品！更新楽しみにしてます！ (2018年3月30日 15時) (レス) id: ebb52c12f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：paranoia | 作成日時：2018年3月26日 23時
