今日を、生きれるかな【降谷零】

夢幻泡影19:お出かけ ページ33

日曜日。

ついに日曜日がやって来た。

いや、ただ遊ぶだけだけどね？


折角選んで貰った服を着込み、姿見の前でくるくると回って確認してみる。
髪型もハーフアップにして結ってみた。
…勿論ナイフはおいていく。

時間を確認するとそろそろ出た方が良い時間になっていた。
今日は遊園地に現地集合の予定だ。


よくドラマのワンシーンで女の子が遅刻しているシーンがあるがあれは許せない行為である。
基本、集合時間の5分前は当たり前のことだ。


『よし、行ってきます』

誰もいない家に“行ってきます”を言う。
返事はないけど、不思議と寂しくは感じない。

それはきっと彼のお陰なんだろう。







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目印となるメインゲートの方へ行くが、今日は日曜日だからか人が多くて彼が見当たらない。


「あ、Aさん！」


後ろを振り返ると安室さんがいた。

「こんにちはAさん。その格好…」

『よう。蘭ちゃん達に選んで貰ったんだ』


「…とても可愛らしくて似合ってますよ」

ふわりと笑う彼。

『お、お世辞でもうれしいぜ…って、そろそろ行こうか！』





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『まぁ、確かにな？遊園地と言えばコレだな。
でもよ、もし振り落とされたらどうすんだよ？？』


「大丈夫ですよ、安全性はピカイチですし。

もし振り落とされたら拾ってあげますし」


『落とされてから！？
落とされてからなのか！？
私肉片になりたくないんだけど！？？』


ジェットコースターの列に並んでるなう。←
ジェットコースターは苦手だ。
乗り物酔いはしないけど落ちそうで怖い。
乗りたくないって思っていても現実は残酷だ。



『…どうしよう。足が震えて立てねぇわ。』

「あ、次みたいですね。意外と列が早く進んでいるみたいですね」


『おいこら、無視するじゃない』


「次の方どうぞー」

―現実は残酷だ。


『うわｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱ』

「まだ昇っている段階ですよ」


ガタガタと昇っている音すら恐怖だ…。
すると2,3列後ろから会話が聞こえた。

「ｷｬｰ怖ぁい☆」

「大丈夫だって、俺が掴んでてやるよ…」

「ｱﾘｶﾞﾄｰ☆」



「どうしたんですか。滅茶苦茶真顔じゃないですか」


『いや、本当の恐怖ってのは☆とかつかねーんだよ…
そもそもだn、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！まだ話してる途中ｩｩｩ！！』





…ジェットコースター、恨めしい。

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