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健「やだっ、やぁや!……まさや、行かないのっ」
晶「うん、やだなぁ、ごめんな。でもさ、ちょっと頑張れへん?」
健「がんばれないっ、……っ、うわぁぁーーん!」
数十分あやし続けてやっとのことでうとうとしてきた小島くんをマネさんに引き渡そうとすると、一瞬で目がパチッと開いてまたもギャン泣き笑
ガタイのいいマネージャーさんだし“けんくん”も慣れてる人やから大丈夫っちゃ大丈夫なんやけど、こんなに泣いて訴えかけられると……心が傷んでまうから正直こっちだって辛い。
正「すぐ戻ってくるからさ、マネージャーさんと一緒におねんねしたら?」
健「せぇへんの、けんくんねむないっ、まさやとねる……の、、」
小島くんひとりがおらんのやったら体調不良とかで誤魔化せるけど、1ヶ月分まるまる俺もおらんかったら流石にあかんやろうし、ここは小島くんのためにも心を鬼にせな……
晶「俺もお仕事おやすみはできひんくてな?ちゃんと後で会えるから、今は我慢してや?」
健「うぅっ、……ふぇぇぇっ、やぁや〜っ」
泣きすぎて何がなんだか分かってない様子の小島くんは会話もままならなくなってまう。
今日は説得は無理や。強行突破やな……なんて考えてたら
誠「なあ、小島。」
健「ッヒク、??」
ちょっと怒ったような、いつもよりトーンの低い誠也くんの声にみんなの視線が集まる。
誠「お仕事ってさ、楽しいことやんな?」
健「んっ、、たのしいっ……。」
誠「せやな。じゃあさ、まさやはお仕事楽しいって思ってると思う?」
健「うんっ、まさやも、おしごとたのしいっ、」
誠「そやんな?さの、」
晶「あ、おん!お仕事楽しくて大好きやで?」
誠「ほら、佐野はこんなにお仕事すること楽しみにしてんねんで?
それがさ、小島が、佐野はお仕事行ったらあかん言うてもうたらさ、せっかくの楽しいことを取られちゃうんやで?」
健「まさや、おしごとできんくてかなしっ?」
晶「うん、……かなしいなぁ」
誠也くんの言いたいことがわかったから、少し大袈裟に泣くふりをしてみる。
健「まさやっ、泣いちゃった!」
誠「やろ?さのに泣き止んで欲しいんやったら、お仕事行かせてあげてくれへん?」
健「…………いいよっ」
晶「ほんま?!」
健「……んっ、」
全員が尊敬の目で誠也くんを見る。
そんな説得の才能あったなんて知らんかったわ笑
誠「まぁ、小島は佐野のこと大好きやからな〜
それをおとりにすれば一瞬やで?」
「「「すごっ」」」
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作者名:みお | 作成日時:2023年10月9日 17時