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鍵かかってたら…とか思ったけど、佐野はすぐ帰って来れるだろうと鍵をかけていなかったらしくてセーフ。
誠「こーじーまっ？」
玄関ドア開けた途端に聞こえてくる泣き声。さっきの電話の時より弱々しい声になってるもんやから急いで寝室に向かう。
健「ん〜っ、、ふぇぇぇぇっ……」
誠「ありゃりゃ、大泣きやないの笑」
床に座り込んで泣いてる小島のそばに近づけば、手繰るように俺の袖を掴んで抱きついてくる。
誠「体冷えてもうてるやんか、寒いんなら毛布被らなあかんやろ〜？」
健「やってっ、、まぁく……けんくんのっ、、おらんかってぇっ、」
誠「うんうん、せやなぁ？」
涙と共に出てくる言葉は脈絡がなくてようわからんけど、とにかく寂しかったんやね。
誠「もうすぐまぁくん帰ってくるからだいじょーぶやって」
ベッドに腰掛けて、すっかり冷え切った小島の体を持ち上げて膝に座らせる。
左手にぎゅーっと握ったまま離さないスマートフォンは、俺との通話が切れたことを知らせる画面がずっと表示されてて。
誠「電話してくれてありがとな」
多分適当に押したのが俺やっただけやろうけど、頼ってくれたってだけでなんか嬉しかってん。
健「まぁくっ、、かえってくる、？」
誠「ちゃーんと帰ってくるよ。今頃猛ダッシュしてるんちゃう？笑」
そのまま膝の上でゆらゆらしてると、少しずつ目がとろんとしてくる。
右手の親指が口に向かうのをやんわりと阻止してから、俺の顔の横にある柔らかい髪を撫でる。
小島が何かを抱いていないと寝れへんってのはほんまで、俺と寝る時はいつもぎゅってしてくるんやで、かわええやろ？？
ほいでそっから少ししてそろそろ小島寝たんちゃうかって時に、ほんまに猛ダッシュしたんやなって勢いで佐野が帰ってきた。
晶「っ、はぁっ、はぁっ、、けんくんはっ？」
誠「焦りすぎやて笑。しばらくぐずってたけどもう大丈夫そうやで」
晶「ありがとうございます……！！」
佐野も帰ってきたことやし、シャワー借りて俺ももう寝ようかな〜なんて思った時、
健「……ん、まぁ…くんっ？」
誠「んー？起きてもうた？」
佐野に引き渡そうと動かした拍子に起こしてもうたみたいで、小島は佐野の姿を見た途端にぱぁっと顔が明るくなる。
やっぱり佐野はさすがやね。
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作者名：みお | 作成日時：2023年10月9日 17時
