健康診断【終】 ページ15
最後の父さんの診察は、今までのどの奴らよりも長く感じられた。
いや、実際長かったのかもしれねェ。
……結局はというと、父さんと俺との間には必要最低限の会話は無かった。
フッフッフ、と笑うことも無く。
ただ、気づくと、…静かに俺を見つめていた。
他のファミリーや下っ端の奴らは、俺に話をふっかけたりしてくるものだから、てっきり父さんもそうするのでは、と思い込んでいた。
何か、父さんの気に触れてしまったのだろうか？
いや、それは……考えにくい。そもそも健康診断を提案したのは父さんで、診断の日にちについても父さんの了解の元、決まったからな。
…何だったのだろう。
『お前はどう思った？』
コーヒー「…………どうもこもうも、ただ、今は……俺…………ものすごく………眠いで……す………
つ、…………つかれた…………ぁ…！！！」
個室だというのに、コーヒーは遠慮する気配も無く、俺のベットにダイブしていた。
『ーー…おい、そこで寝るなよ。それに話を聞いていたか？
父さんの健康診断の時だ。違和感を感じなかったか？』
ん〜？、と眠そうな声を喉から出しながら、コーヒーがゆっくりと答えた。
コーヒー「……べぅに…………気まず…っ！……って思った…ぐら……い、…です………
……あれじゃ…ないですかぁ……？……せんちょｫ、緊張したん……ですよ…………………………きっと…………」
…………？！
『は、………緊張だと！？何で父さんが俺に緊張するんだ？』
コーヒー「………そりゃ、…………ふつーに…………久々だったし……………息子の、成長した姿…まじまじと…………………見たら……だれだって…………嬉しい……でしょ…………………
…………おれも彼女と息子欲しいよぉ！！！！！！！！！！……………ｽｬ……」
『おい待て、寝るな！おい！！』
急いで肩を揺らしまくるが、既に手遅れのようだった。
コーヒーは、気持ちよさそうにすやすやと寝息をたてていた。……これは、中々起きそうにねェな。
『………はぁ。全く……』
俺は起こすのを諦めて、再び机に戻った。
山積みになっている診断書の結果用紙を1枚1枚書き込んでいきながら、コーヒーの先程の言葉を思い出す。
ーーー船長、緊張したんですよ。きっと。
ーーー息子の成長した姿を見たら、誰だって嬉しいでしょ。
『………』
ピタ、とペンが止まる。
それと同時に、顔に熱が広がった。
デリンジャーとの約束→←健康診断��(しまった、マッハバイスェ…)
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ラティ - 面白かったです。 (10月10日 21時) (
レス) @page19 id: 217334ba83 (このIDを非表示/違反報告)
紅掛きょん(プロフ) - 面白すぎて一日掛けて全部読んでしまいました！ドフラミンゴに沼りそうです！更新楽しみにしています！頑張ってください！ (5月10日 17時) (レス) @page19 id: 49dcbf2b4a (このIDを非表示/違反報告)
しろ - 面白くて一気に読んでしまいました。更新楽しみにしてます！ (2023年3月4日 1時) (レス) @page19 id: 93afb517a4 (このIDを非表示/違反報告)
礼 - 一気読みしました！どストライクです 更新頑張ってください！ 応援してます！ (2022年9月19日 11時) (レス) @page19 id: eb2956f6d8 (このIDを非表示/違反報告)
パぁ - めちゃ好きです‼︎更新待ってます‼︎頑張ってください‼︎ (2022年7月10日 19時) (レス) @page19 id: c4c5830ebb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜星詩 | 作成日時：2020年3月18日 2時
