３話 ページ5
Aside
長い空の旅から解放されて、思い切り深呼吸をする。
『何年ぶりかしら。ここは変わらないわね。』
何年かぶりに育った国に帰ってきた。街並み、人々の雰囲気、風の柔らかさなど全てが懐かしい。そして今、さらに懐かしい人との待ち合わせ場所に向かっている。
『確かここら辺って…』
キョロキョロしていると、同じように何かを探しているような素振りをしている、見慣れた背中を見つけた。
『エーミール、久しぶりね！！どう、びっくりした？』
私が半ば突進するような感じでエーミールの元に駆け寄ると、彼は少々大げさに反応した。その仕草も表情も、昔からなに一つ変わっていなくて、それが嬉しかった。
em「ああ、久しぶりやねA。相変わらず元気そうやなあ」
『それはお互い様でしょ。』
『ねえ、ところでさ、私服これくらいしか今持ってないの。あなたが言ってた用事、着替えた方がいいようなものなら一旦家に帰って着替えるわ。』
そう言ってあの国での仕事着である黒い長いローブを見せる。
em「あー、着替えなくてええで。でもA、向こうには服持ってかなかったんか？」
『うん、まあ。向こうに行くこと自体、結構急に決まったことだしね。』
em「そういや、義足作りに行くのがメインやったな。足は大丈夫なん？」
『バッチリよ。ほら！』
ローブの裾を持ち上げて、精巧な機械の義足を動かしてみせる。
em「はえー、そんなしっかりしたのが作れるもんなんか…」
『そーよ、すごいでしょう。じゃあ、あなたの用事を済ませに行きましょう。』
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まくら(プロフ) - ルシュカルさん» ありがとうございます！初めてのコメント嬉しいです〜！ (2月10日 23時) (
レス) id: dfaa0d8ad8 (このIDを非表示/違反報告)
ぴのた - オ/リ/フ/ラ立ってますよ！はちゃめちゃに面白いんで応援してます！ (2月10日 20時) (レス) @page11 id: 3899174e41 (このIDを非表示/違反報告)
ルシュカル - 言葉遣いからストーリー、全てにおいてとても素敵で最高です。応援しています。 (2月10日 14時) (レス) id: 1f2be1491f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まくら | 作成日時：2024年1月13日 23時
