１４話 ページ16
os side
今までの話を聞いて、二人とも嘘はついていないようだ。信じられないような話ばかりだったが。
gr「……ほう、そんな事が…」
gr「まあ、詳しくは後だ。話を戻そうか。いいですか、Aさん？」
『ええ、本題に……っ！！！』
Aの動きが止まる。
その瞬間、時間が止まったようだった。
原因はAの表情にあった。
一見するとハッと何かに気づいたような顔に見えるのだが、口角はぎこちなく上がり、見開かれた両目からは涙が一筋ずつ流れていた。
その表情の本能的に恐怖すら感じる異常さ、そして美しさに、その場にいたほぼ全員が魅せられていた。
俺は初めて、人の顔を見て本当に何を考えているか分からなかった。
zm「っ？！！」
sha「！」
ゾム、シャオロンの二人も同じだったのだろう。反射的に臨戦態勢に入っていた。
em「ちょっと！何してるんです、やめてください！！」
エーミールは武器を構えた二人とAの間に立ってAを守ろうとしている。Aはまだその顔で固まったままだ。
ゾム、シャオロン、エーミール、グルッペン以外の全員はAの表情に釘付けになって微動だにできなかった。そんな中で会話を続けられたグルッペンは、さすが一国の総統といったところだろう。
gr「っ、うちのが失礼しました。おい、武器を下せ」
二人は武器を下ろしたが、エーミールはまだ不安げにAのそばにいる。
gr「…それで、我が国の軍医になっていただきたいという話のお返事をお聞きしたいのですが、三日後に…」
『ええ、よろこんで』
そう言ってAは花が開いたように心底嬉しそうに笑い、同時に目から涙がぼたぁ、と溢れた。
その様はひどく綺麗だった
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まくら(プロフ) - ルシュカルさん» ありがとうございます！初めてのコメント嬉しいです〜！ (2月10日 23時) (
レス) id: dfaa0d8ad8 (このIDを非表示/違反報告)
ぴのた - オ/リ/フ/ラ立ってますよ！はちゃめちゃに面白いんで応援してます！ (2月10日 20時) (レス) @page11 id: 3899174e41 (このIDを非表示/違反報告)
ルシュカル - 言葉遣いからストーリー、全てにおいてとても素敵で最高です。応援しています。 (2月10日 14時) (レス) id: 1f2be1491f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まくら | 作成日時：2024年1月13日 23時
