やっと ページ27
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｢Aちゃん.......｣
｢は、はい｣
｢抱きしめても...いい？｣
｢えっああ、あの！｣
私が返答をする前より先に、善逸さんにぎゅっと抱きしめられた。腕をとこうと抵抗したが、離れてはくれなかった。
私は諦めて腕の力を抜くと、善逸さんの腕も力が弱まっていった。
｢Aちゃん...顔見せて｣
｢っ、｣
善逸さんの甘い声に頭がクラクラした。
私が前を向いたことによって、抱きしめられているので近い距離で見つめ合う形になった。
私が思わず彼の羽織をぎゅっと握りしめると、善逸さんの綺麗な顔が、ゆっくりと近づいてきた。
そして優しく触れるだけのキスをした。
｢Aちゃんが好きなんだ、俺と結婚を前提に付き合ってください｣
まっすぐ私の目を見て言う善逸さんの言葉が、私の胸にストンと落ちた。目に溜まっていた涙がこぼれ落ちた。そんな私の涙を善逸さんは優しく笑いながら親指でそっと拭ってくれた。
｢Aちゃん....好きだよ｣
｢は、い......｣
｢Aちゃんは？｣
｢わ、私も...
善逸さんの事が好きです...！｣
私の言葉を聞くと善逸さんは安心したように笑って、さらに私を強く抱き締めた。やっと言えた言葉に私も善逸さんに腕を回して抱きしめ返した。
｢うん...ありがとう｣
安心したように笑う善逸さんにわたしは胸がいっぱいになってしまった。
｢本当に本当に、嬉しいです...！｣
｢もう1回、口付けしてもいい？｣
綺麗な金色の瞳が私を見つめていた。
返事をする代わりに彼の羽織をぎゅっと少し握ると、私を抱きしめていた手を解き、片方の手を私の頬に添えた。
ゆっくり近づく彼に合わせるように目を閉じた。
お互いの唇が触れる音が響いた。
触れていたのはほんの数秒だけだが、それだけで私の心は暖かく幸せで溢れていった。
少しだけ離れて彼が私に優しく笑って言った言葉に、私はさっき止まったはずの涙がまた溢れ出した。
｢Aちゃん、俺が絶対に幸せにするよ｣
私は小さく呟いた善逸さんのこの言葉を一生忘れることはないだろう。
はいと、私も泣きながらも万面の笑みで笑った。
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私は善逸さんに完全に捕まってしまいました。
END
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みーたん(プロフ) - おもちさん» コメントありがとうございます！！嬉しいです！(´･ ･`)最後まで見て頂きありがとうございましたっ！ (2020年1月26日 19時) (
レス) id: 40e3eec196 (このIDを非表示/違反報告)
おもち - お疲れ様でした！素敵なお話をありがとうございます！ (2020年1月25日 2時) (レス) id: 203d84a786 (このIDを非表示/違反報告)
みーたん(プロフ) - りつ@推しが尊い連盟さん» 本当ですかぁぁ！嬉しいなぁ！(*_ _) (2020年1月21日 20時) (レス) id: 40e3eec196 (このIDを非表示/違反報告)
りつ@推しが尊い連盟(プロフ) - 好きやぁ (2020年1月21日 17時) (レス) id: 026de477cb (このIDを非表示/違反報告)
みーたん(プロフ) - おもちさん» コメントありがとうございます！！これからもずっと見守っててください！！(´+ω+｀) (2020年1月21日 2時) (レス) id: 40e3eec196 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美夕 | 作成日時：2020年1月15日 13時
