貴方に愛されたかった【 YG 】 (ページ30)

今日:31 hit、昨日:15 hit、合計:268,939 hit

30 ページ30

.
.
.

YG『お前が両親に頼み込めば、拉致でも何でもできるだろ？』

「私には意見を申し立てる権利なんてありません」

YG『どういう事だ』

「そのままの意味です。私は両親にとってはただの道具ですから」

YG『 ...... 』

「そんな顔しないでください、綺麗なお顔が崩れてしまいます」

YG『 ... 何でお前は婚約を破棄しない？好きな男と一緒になりたいと思わないのか？』

「私に破棄する権利なんてございません」

YG『嫌なら断ればいいじゃねーか』

「 ... 嫌じゃないから断らないんです」

YG『お前は俺の事嫌いだろ？』

「はっ？」

YG『何だよ』

「私がいつユンギさんの事を嫌いだと言ったんですか」

YG『家の為だけに結婚するんじゃねーの？』

まさか私の気持ちに気付いていなかったなんて。

「そんな訳ないじゃないですか。私は家を利用しているんです」

「貴方が、ユンギさんが好きだから」

「好きだから貴方を手に入れたい。その一心で生きてきました」

YG『は、嘘だろ ... 』

「こんな場で嘘なんか付きません」

「てっきり気付いているかと思ってたのですが、案外鈍いんですね」

YG『 ... お前の気持ちには応えられない、ごめん』

「そんな事百も承知です。今更謝らないでください」

YG『悪いけど、婚約は破棄させてもらう。今後どんな事があっても俺はお前と一緒になるつもりはない』

悪いけどって言うなら大人しく結婚してよ。

そう思うけど、ユンギさんの意志は硬そうで、何があってもキムユナを守り抜くつもりなんだろうなって嫌でも分かる。

「 ... はあ、何だか貴方を想うのが馬鹿らしくなってきました」

こんな一途にキムユナを愛するなんて、私にその気持ちを潰す権利は果たしてあるのだろうか。

その先に私が望む未来は待っているのだろうか。

愛してもらえないのなら、傍にいて見向きもされないのならそんなの生きてる意味がない。

何か、疲れた。どうでも良くなってきた。