6話 ページ6
夢だと思うと
もう会えないって分かって
目頭が熱くなる
目から伝う涙が零れて
雪が溶ける
たった一度会っただけなのに
こんなにも会えないことが辛いなんて
想像もしてなかった
TH『 会いたい ... 』
神様 、 お願いだから
彼女に会わせてください
僕もっといい子にしてるから
だから 、 彼女に会いたい
もう駄目か 、 と思って
ベンチから立ち上がった時
服の擦れる音と 激しい呼吸の音が聞こえてきた
それはどんどん近付いてきて
僕が顔を上げた時
目の前で転んだ
僕はビックリして駆け寄った
雪の中から顔を上げた女の子は
紛れもなくあの子だった
TH『 ... 会いたかった 』
嬉しくて 、 たまらなくて
思わず彼女を抱き締めた
彼女がここにいるってことを確かめるように
まだまだ僕より高いその身長
僕の頭を撫でてくれる手
全部が懐かしくて愛おしい
しばらくすると
僕の肩をトントンと叩いた
TH『 なに ? 』
僕が彼女から離れると
可愛い虎柄の包装用紙にラッピングされたものを手渡された
TH『 何 、 これ ? 』
そう聞くと 彼女は早く開けて
と言わんばかりにそれを指さして
破くジェスチャーをした
TH『 開けていいの ? 』
彼女は笑顔で こく と頷いた
包装用紙を丁寧に破って開けてみると
そこには可愛い虎柄の手袋が入ってた
彼女が書いてくれたのか
女の子らしい字で書かれたメッセージカードと一緒に入っていた
【 Happy Birthday
これ付けて風邪ひかないようにしてね ! 】
開けたまま僕が何も言わないからか
彼女が心配そうに僕の顔を覗き込んだ
TH『 ... 嬉しい 』
ただただ嬉しい 、 感極まって
言葉が出てこない
僕の言葉を聞いて彼女は満足そうに
ふわっと微笑んだ
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ソム(プロフ) - かなめさん» 泣いていただけて嬉しいです!そんな事言っていただけるなんて嬉しい限りです;;;; (2019年4月9日 0時) (レス) id: 5d16995fc0 (このIDを非表示/違反報告)
ソム(プロフ) - 桜餅.さん» そんなふうにお褒めいただけるなんて光栄です。泣ける作品が書きたかったので良かったです。 (2019年4月9日 0時) (レス) id: 5d16995fc0 (このIDを非表示/違反報告)
ソム(プロフ) - テテさん» 本当ですか?それなら嬉しいです;;;; (2019年4月9日 0時) (レス) id: 5d16995fc0 (このIDを非表示/違反報告)
かなめ - 感動して泣いちゃいました(; ;)ソムさんの作品は全部面白いです!次も楽しみにしてま〜す (2019年4月3日 21時) (レス) id: 9aebca689f (このIDを非表示/違反報告)
桜餅.(プロフ) - 涙が止まりませんでした、、最近はあまり泣けるお話を見ていなかったので本当に感動しました (2019年2月28日 1時) (レス) id: 444f8cfc75 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ソム | 作成日時:2018年12月18日 19時