killer (ページ4)

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1話ページ4

転校初日

｢変な輩に目を付けられないように
気を付けなきゃ...｣

準備をして新しい高校に向かう

家からは徒歩20分程で着く

バス通学も出来るが
何せ私は人混みが嫌いなので却下

イヤホンを耳に差し込み
お気に入りの曲を流す

曲のお陰で少し気分が上がる

鼻歌を歌いながら歩いていると

急に腕を引っ張られた

驚いてそのまま後ろに倒れる

かと思ったら
後ろの人に支えられたみたい

微かに鼻を掠めるこの匂い

最近嗅いだ気がする

誰だっけ？

｢あっごめんなさい｣

お辞儀と共に謝れば

『いえ、こちらこそ腕引っ張ってすみません』

其処には何とまあ可愛らしいお顔のイケメンが

少女漫画的だなあ

なんて他人事のように思っていたら

『これ落としましたよ』

と言って私にハンカチを差し出す

ピンクの可愛らしいハンカチ

あれ？私今日このハンカチ持ってきたっけ？

そう思いながら

｢ありがとうございます｣

と言って受け取る

記憶に無いのはよくある事なので
そんなに気にしない

『その、腕引っ張ってしまってすみません。
声かけたんですけど聞こえてなかったみたいで...怪我してませんか？』

なんて聞かれるものだから可笑しくなって

｢むしろ支えてくれてありがとうございます。
私の不注意ですね、ごめんなさい｣

そう笑えば少し照れたように
伏せ目がちにどういたしまして

と彼が言うから可愛い子だなあと思った

｢それじゃあ｣

と声を掛けてもう1度イヤホンを付け

再度学校に向かった