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大きな屋敷から出て来た女の子



夜なのに 月の明かりに照らされて
彼女の肌の白さがよく分かる



ヒールの音を軽快に鳴らす




僕の歩く方向と逆に歩く為
こちらに近付いてくる彼女




呑気に鼻歌なんて歌っちゃってる


その声は細く しかし綺麗で
夜の静けさに心地よく響く




どんな顔なのかと気になって見つめると

目が合ってしまった



黄金色に輝く瞳が僕を見据えた



たった一瞬なのに
永遠にも感じられた




小さな顔に切れ長の目

黄金色の瞳

小さな紅い唇





横を通り過ぎる瞬間

気持ちを駆り立てられるような匂いがした



香水のような人工的な物ではなく
今まで嗅いだ事がない


それでいて僕を一瞬で虜にするような匂い




ああ、これがフェロモンなのか


そう思った









夜道で女の人とすれ違う事なんて
よくある事


綺麗な人でも気にならない



なのに彼女は


この数秒の間に僕を魅了した

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作者名:ソム | 作成日時:2018年9月15日 13時

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