ボクがボクだという手がかりは ページ4
「福井くんたち、戻ってきたみたいですよ。」
そう告げたら小島くんはコンピュータの画面から顔を上げずに、そーか。と言った。
画面上に広がる数式の羅列と見慣れない図は僕には到底理解ができなくて
まあ、そもそも自分の記憶すらない僕に何がわかるんやって話やけど。
小島くん達に「拾われた」前の記憶はない
佐野晶哉
という自分の名前。それだけ。
他の何かを思い出そうとしても頭の右側がひどく痛むだけ。
「G」との戦闘もできないし
記憶もない
そんな僕を「仲間」として、この街の人達は迎え入れてくれた
「小島くん、あんま無理せんとってくださいね。」
そう背中にそっと呟けば、今度は小島くんは画面から顔を上げて僕の方を振り向いてくれた
大きな目の下には少し隈が見える
「ありがとうな、晶哉。」
ニッと笑った小島くんは僕の顔を見て何かを思い出したように言った。
「晶哉。今夜暇？」
「はい...？暇ですが。」
質問の真意がわからなくて首を傾げる。
僕の答えに小島くんは満足げにうなずいてこう言った
「お使い、頼まれてくれへん？」
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たけ(プロフ) - 少しずつ全体が見えてくるようなドキドキする不思議なお話とても好きです！目次のタイトル(?)が関西の曲に関連しているのも素敵ですね！続き楽しみにしています(^^) (2020年7月24日 2時) (
レス) id: a21bdea5c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひつじ x他1人 | 作成日時：2020年7月11日 10時
