KEIGO ページ10
景「ねえAちゃん、好きだよ」
「……なんの冗談ですか」
突然告白された。
それも学年で片手に入るくらいモテる人に。どうしてこんなに目立ちもしない地味な私に告白するの？
気づいたら1人でいた私に、前髪が長い私に、告白をする理由が分からない。自分に自信がないから、その告白も1ミリだって信じられなかった。
景「冗談じゃないよ、本当」
「…ごめんなさい、信じられないです」
景「お願いお願い、信じて！」
恋愛なんてしたことなくて、どんな言葉も信じられない。
景「…Aちゃん、俺はAちゃんが好き」
「……ありがとうございます」
まだ、信じられないでいた。
半信半疑の状態で付き合っても面白くないし、いいことなんてひとつもない。私に告白して付き合おうとするなんて、きっと誰でもよかったんじゃないかって思ってしまう。
景「…俺の目見ても、嘘だって思う？」
「……嘘だとは、思わないけど」
半信半疑の状態で見つめても何かが変わるわけじゃないのに。本当の気持ちを教えて欲しい。話はそれからだ。
景「俺は好きだよ」
私はそんな目で見たことなかった。クラスメイトの中のひとりということしか分からなくて、本人のことなんてひとつも分かりやしない。
どうでもいい人、なんて思っているし信じられないけど、どこかでこの告白を喜んでいる自分もいる。
それでも、付き合うっていうのはまた違う気がする。
景「……分かった、とりあえず今日は帰るね。でもまた明日も言うから！」
「…さようなら」
佐藤くんと別れて、とりあえず帰るために駅に向かう。
.
「………え？」
景「Aちゃん！？」
「え、ちょっと、なんでここに…」
そうやって聞く私に向かって彼はこう言った。
景「いつもこの駅から帰ってるもん。Aちゃんも？」
「そうです」
景「ほんと！？どこが最寄り？」
「……○○です」
景「え！？俺もその近く！じゃあ今日は一緒に帰ろ」
「………………え？」
どうしてそんなことをしなきゃいけないのかわからないけど、断ったところでどうせ電車は一緒なので頷くしかなかった。
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てん(プロフ) - りちゃんさん» 初めまして。コメントありがとうございます。これからの励みになります！ありがとうございます^^ (3月12日 18時) (
レス) id: 63649c6329 (このIDを非表示/違反報告)
りちゃん(プロフ) - はじめまして！祥生のお話が刺さりまくって泣いてしまいました、！切ない系のお話大好きです。これからも楽しみにしています！ (3月11日 1時) (レス) @page26 id: 0340868d0e (このIDを非表示/違反報告)
てん(プロフ) - れなさん» 初めまして。コメントありがとうございます。そうです！！！気づいてくださる方がいるとは思ってなかったので嬉しいです。ありがとうございます！ (3月7日 1時) (レス) id: 63649c6329 (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - はじめまして！勘違いだったら申し訳ないのですが、拓実のお話はバレエと少年という曲がモチーフですか？その曲が好きなので嬉しくなりました！次のお話も楽しみにしてます(^^) (3月7日 1時) (レス) @page13 id: 5cdbf435a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：てん | 作成日時：2024年2月25日 19時
