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大平「なあAちゃん、Aちゃんってどっから来たん?」
「私は…えっと…生まれたのは京都だよ」
大平「…え!ほんまに!?俺も俺も!えー嬉しいわぁ、東京で初めて会った!」
「ほんと?でも、すぐに引っ越したからあんまり訛りもないんだよね」
大平「確かに。全然標準語やな」
それから少し話して、私は祥生って呼ぶことにした。年齢は私と祥生は同い年だということも判明した。
大平「同い年なん!?すご!」
「…祥生、…私、」
元にいた場所に帰りたいけど、帰ることが出来ないことを伝えた。
大平「…そうなん?じゃあ、とりあえず仕事探さなあかんな。…あ!いいとこあるんやけど、仕事終わるまで待ってくれへん?そこに1回聞いてみよ!」
「いいの?ありがとう」
いつ帰れるか分からないからとりあえず仕事をする、か。中々頭いいな。私にそんなこと思い浮かばなかった。
大平「お待たせ!この辺の『ひなた』って喫茶店なんやけど、人手が足りてないらしいねん」
「…なるほど、そこでお願いしてみるってことね!」
そうそう!と頷く彼についていく。当たり前だけど、今の東京とは全然違っていた。これからどうやって生きていこうか、頭を悩ませた。
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大平「こんにちは!奨くん!」
??「祥生!いらっしゃい。…あれ?隣の子は祥生の友達?」
「あ、こんにちは。白雪Aっていいます」
??「こんにちは。與那城奨です。よろしくね」
この喫茶店のマスターをしているという與那城さん。
大平「奨くん、ここのお店って今人手足りてなかったですよね?」
與那城「まあ、そうね」
大平「それでお願いなんやけど、Aちゃんのこと雇ってください!来たとこから帰れへんくて、お金が必要なんやって」
「…お願いします!」
祥生だけに任せるのは違うと思い、私からもお願いしてみる。
與那城「…んー、そうだなあ」
「ここで、働かせてくれませんか?」
どこかの映画で、誰もが聞いたことのあるであろうセリフを言ってみる。
與那城「それじゃあ、ここでお客さんのこと楽しませてほしい。そしたら雇ってあげるよ」
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てん(プロフ) - りちゃんさん» 初めまして。コメントありがとうございます。これからの励みになります!ありがとうございます^^ (3月12日 18時) (レス) id: 63649c6329 (このIDを非表示/違反報告)
りちゃん(プロフ) - はじめまして!祥生のお話が刺さりまくって泣いてしまいました、!切ない系のお話大好きです。これからも楽しみにしています! (3月11日 1時) (レス) @page26 id: 0340868d0e (このIDを非表示/違反報告)
てん(プロフ) - れなさん» 初めまして。コメントありがとうございます。そうです!!!気づいてくださる方がいるとは思ってなかったので嬉しいです。ありがとうございます! (3月7日 1時) (レス) id: 63649c6329 (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - はじめまして!勘違いだったら申し訳ないのですが、拓実のお話はバレエと少年という曲がモチーフですか?その曲が好きなので嬉しくなりました!次のお話も楽しみにしてます(^^) (3月7日 1時) (レス) @page13 id: 5cdbf435a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:てん | 作成日時:2024年2月25日 19時