SYOYA ページ14
金曜日の夜、仕事帰り。今日の彼氏とのデートの約束は、彼の残業によって無くなってしまった。一人で飲もうか、翔也や祥生、汐恩と碧海も誘ってみるのもありだなあなんて思っていたとき、見てはいけないものを見てしまった。
「……え？」
私の目線の少し先には、残業があると言っていた彼氏。……と、誰かも分からない女の人がキスをしていた。その一瞬で察した。これ、浮気だ。
最低最低最低。今日は1ヶ月前から約束してた日だったのに、私よりもそっちを取るんだ。どうすればいいのか分からなくなった。とりあえず証拠になる写真だけ撮っておいて、幼馴染である翔也に電話をかけていた。
翔『……もしもし。A、どうしたの？』
「…っ、翔也…」
翔『えっ。……今どこにいるの』
「いま、駅前だけど…、翔也の家行ってもいい？」
翔『…迎えに行こうか？』
「…っ、…ううん、はやく行きたいから、いい」
翔『…分かった。待ってるね』
翔也の声を聞いたら安心してしまって、涙が出てきた。早く、会いたい。翔也に会って、話を聞いてもらいたい。
翔也の家の最寄りまで電車で行くことにした。早く、会いたかった。とにかく今は、誰かと一緒にいたかった。
「っ、翔也…！」
翔也の家の前まで来ると、エントランスで翔也が待ってくれていた。
翔「…おかえり。行こ」
「……うん」
優しい顔で、優しい声だった。
「……あのね、……浮気されてた」
翔「え」
今日あったことを話した。
「…どうすればいいのか、わかんない…」
翔「別れた方がいいよ。今すぐ」
今まで見たことがないくらい真剣な顔をしてそう言った翔也。
翔「……出来ない？」
「……電話もしたくないし、もう話したくもない」
翔「スマホ貸して」
翔也にスマホを貸すと、彼に電話をかけていた。
＊『…もしもし？今残業してんだけど』
翔「……もしもし」
＊『え？男？誰と一緒なんだよ』
翔「お久しぶりです。Aの幼馴染の木全です。……あの、残業って嘘ですよね？」
＊『ああ、木全くん……って、……え？』
翔「証拠もあるんですけど。浮気してますよね」
＊『…いや、え？なんのこと？それより、なんで今Aと一緒にいるの』
翔「……こっちのセリフなんですが。……今日あなたが一緒にいたの、誰ですか？」
こんな翔也、見たことなかった。
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てん(プロフ) - りちゃんさん» 初めまして。コメントありがとうございます。これからの励みになります！ありがとうございます^^ (3月12日 18時) (
レス) id: 63649c6329 (このIDを非表示/違反報告)
りちゃん(プロフ) - はじめまして！祥生のお話が刺さりまくって泣いてしまいました、！切ない系のお話大好きです。これからも楽しみにしています！ (3月11日 1時) (レス) @page26 id: 0340868d0e (このIDを非表示/違反報告)
てん(プロフ) - れなさん» 初めまして。コメントありがとうございます。そうです！！！気づいてくださる方がいるとは思ってなかったので嬉しいです。ありがとうございます！ (3月7日 1時) (レス) id: 63649c6329 (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - はじめまして！勘違いだったら申し訳ないのですが、拓実のお話はバレエと少年という曲がモチーフですか？その曲が好きなので嬉しくなりました！次のお話も楽しみにしてます(^^) (3月7日 1時) (レス) @page13 id: 5cdbf435a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：てん | 作成日時：2024年2月25日 19時
