私を頂上へ連れてって【日プ無印】 (ページ47)

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「…まずは、これまでたくさんの応援をしてくれた国民プロデューサーの皆様、私をデビューさせてくださって、本当にありがとうございます！デビューは決まったけど、私はデビューがゴールだとは思っていなくて、これからが"本当の始まり"だと思っています。だから、これから私と、私たちと最高の景色を見てくれませんか？大変なことだって数え切れないくらいあると思うけど、そんな道も一緒に歩いていってくれませんか？…私からひとつ、お願いがあります。私をトップに連れてってください！…改めて、ありがとうございました！」

一瞬だけ、向こうにいる文哉くんや秀太くんと、目が合った気がした。「おめでとう」と言ってくれた気がした。

挨拶をした私は振り向いて、皆とハグを交わす。そして階段を登り、4位の席に座った。今までで1番高い順位だ。

3位に拓実くんが呼ばれた。最初は嫌われてたのかと思っていたけど、お互い人見知りってことが発覚してからはびっくりするほど仲良くなったなあ。

そして、1位候補は蓮くんとまめちゃん。ずっとお世話になっている頼もしいお兄さんである蓮くんと、懐いてくれている可愛い弟みたいなまめちゃん。どっちが1位でも嬉しいし、逆にどっちかが2位だと悔しい。

1位で名前が呼ばれたのは、まめちゃんだった。ほら、やっぱり凄く嬉しいのに凄く悔しい。2人とも仲がいいから、複雑な感情だ。

そして、残すは12位の席だけになった。

呼ばれて欲しい人は、まだたくさん残っている。もうこの際全員呼ばれてほしい。全員同票なんて、そんなこと有り得ないのかな。……有り得ないか。

矢部「…第12位は…！」

心臓の音が、はやい。誰が、誰が呼ばれるのだろう。矢部さんが特徴を言った瞬間、よなさんかもしれないと思ったけれど、ともくんかもしれないし、床波くんかもしれない。読めない。

矢部「……與那城奨！」

やっぱり、よなさんだった。グループバトルで一緒になったとき、たくさん歌を教えてもらってお世話になった。

これで、デビューメンバーである12人が決定した。今日から私たちは、JO1として活動していくんだ。

大平「A、一緒にデビュー出来てほんまに良かった」
「祥生くん！おめでとうございます」
佐藤「そうだ。一緒に活動していくんだしさ、敬語外してよ」
「……が、頑張りますね」

楽しくも大変な道になると思うけれど、この12人なら乗り越えていける。トップをめざして、突き進んでいくだけだ。

fin