私を頂上へ連れてって【日プ無印】 (ページ43)

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練習室についたら、もう全員が揃っていた。

景瑚「A、今日ゆっくりなの珍しいね？」
「まあそんな日もありますよ」
景瑚「………え、ちょっと待って。…熱ある？」

あ、速攻でバレた。

「……ちょっとだけ？」
景瑚「いや待ってダメダメ、休んで」
「練習しなきゃ追いつけないです」
景瑚「ダメだって…！」
豆原「何揉めてんすか」

休む休まないで景瑚くんとちょっと揉めていたところに来てくれたのは豆ちゃんと拓実くん、ヒコちゃんだった。

景瑚「あ！聞いてよ！A体調悪いのに練習しようとするの。休ませた方がいいよね？」
川西「ん〜、A、休もか」
「拓実くんまで…！」
豆原「体調悪いなら俺も休んだ方がいいと思います。明日頑張りましょ？」

そんなことを言われても練習したい気持ちは変わらない。

上原「A〜？休んで」
「…潤くん」

皆のお兄さんである潤くんからそう言われてしまうと、もう休む以外の選択肢はなくなる。

「…1回だけ、通させてください。じゃないと忘れそうで怖いんです」
上原「……分かった。1回だけね。俺たちここで見てるから。しんどくなったらしゃがんでいいからね」

潤くん優しい。そんなことを思いながら1回だけ通してみる。

最後まで踊りきったけど、なんかフラフラする。なんとか座り込んで倒れることは回避したけど、怖い。絶対みんな怒ってる。

上原「大丈夫？しんどいね」
「っ、だ、大丈夫です」
金城「A、スポドリ買ってきたで。飲める？」
「碧海くんありがとうございます…」

碧海くんから受け取ったスポドリを流し込む。少しは落ち着いた気がする。

景瑚「今日はもう部屋帰ろう」
「…ごめんなさい、」
景瑚「なんで謝るの？いいのに」

景瑚くんに抱きかかえられながら部屋に戻った。

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大平「A具合悪いん！？これ貰ってきたから食べてや」

祥生くんはわざわざ部屋まで来てくれたみたいだ。ドア越しに声が聞こえてくる。

大平「ドアノブに掛けとくな！じゃあ、また！」

しんどくて、ありがとうの一言も言えないまま寝てしまいそうになったけど、祥生くんからの荷物をありがたく受け取る。

私の大好きなみかんゼリーに炭酸水。それとちゃんとスポドリも。私が欲しかったものを分かっている祥生くんさすがだなぁと思いながら、それを冷蔵庫にしまい私はとりあえず横になった。