私を頂上へ連れてって【日プ無印】 (ページ28)

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＋第2回順位発表式ページ28

「…景瑚くん、本当にありがとうございました」
景瑚「困ったらお互い様だもん」
「じゃあ景瑚くんも。私を頼ってくださいね」

そんなことを言えば、景瑚くんはふわりと笑って私の頭を撫でた。何を思っているかは分からないけど、分かったよ、と言われているような気持ちになった。

彼は呼ばれてしまい、私はひとりになる。明日は順位発表式だ。それが終われば仲間は減って、移動になる人も出てきてしまうだろう。

7人に残らなければいけない。そんなことを思っていた私は、いつもより練習量を多くする。残りたいから練習するっていうのもあったけど、何も考えないようにするためでもあった。

「……はぁ」

残れるかな。そもそも、36位以内に入れているのかな。頭を振り、そんなことは考えないようにする。

ひたすら踊り、歌う。必死だった。残ることに、必死すぎたのかもしれない。でも、それは間違いじゃないと信じていた。

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いよいよ順位発表式だ。久しぶりの制服を着て、今日はツインテールにしてもらう。

白岩「大丈夫？顔色悪いけど」
「緊張しすぎかもしれないです」
白岩「大丈夫。Aはもっと自分を信じた方がいいよ」

その一言で、随分心が軽くなった。私なら、大丈夫。そんな思いも時には必要ってこと。私は残ってみせる。36人の中に、残るから。

「汐恩くん！」
鶴房「ツインテールやん。いい感じやで」
「え！ふふ、ありがとうございます。……あ、いつもの。お願いしてもいいですか？」
鶴房「ええよ。いくで？」

汐恩くんに思い切り背中を叩いてもらう。でも、今日はいつもより優しく叩いてくれたような気がする。痛かったけど。

「ありがとうございます」
鶴房「ええって。……A、残ろな」
「はい！」

遂にやってきた。私はいつも最後。汐恩くんのあとに続いて、私も自己紹介をしに行く。

「えーっと、…ひらひら舞います！平瀬Aです！よろしくお願いしまーす」
景瑚「A！いいよー！」
「景瑚くん、恥ずかしいんですけど…！」
大平「耳真っ赤やで」
「恥ずかしい……」

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私は一体何位で呼ばれるのか。…名前をちゃんと呼んでもらえるのか。そんな不安もあったけど、瑠姫くんの言葉を何度もリフレインさせる。私は、私のことをもっと信じる。大丈夫、呼ばれる。

そう信じて、その時を待った。