私を頂上へ連れてって【日プ無印】 (ページ23)

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そして、ついに本番の日がやってきた。昨日と同じメイクや衣装、髪型でスタンバイをする。

「今日も可愛くしてもらってありがとうございます」
＊「これが仕事だもの！応援してるからね」
「頑張ります。ありがとうございます！」

メイクさんにも応援してもらったので、控え室に向かう。これで勝てば次の順位にも大きく影響してくるだろう。だから、このバトルで勝ってグループ全員がベネフィットをもらいたい。

「あ、祥生くん！」
大平「A〜！なんか久しぶりやな」
「うん、お久しぶりです。…緊張しますね」
大平「せやなぁ。頑張ろうな」
「敵だけど、応援してます。祥生くんのこと！」
大平「ありがとう。俺もAのことちゃんと見るし応援するな」
「ありがとうございます！じゃ、また後で」

廊下で祥生くんとすれ違ったから、少しだけ話した。前回は心強い味方だったけど、今回は敵。でもやっぱり祥生くんたちが作るステージは楽しみだし応援したくなる。……あ、背中叩いてもらえばよかった…。…いやでも、やっぱりあの人に叩いてもらいたい。

「あ！いた！汐恩くん！」
鶴房「おー、A。今日の髪もええやん」
「えへへ、ありがとうございます。…あ、そうだ汐恩くん。お願いがあるんですけど」
鶴房「ええよ、分かっとるから後ろ向き」
「え！さすがー！じゃあ、よろしくお願いします。思いっきりいっちゃってください」

そう言うと、汐恩くんはめちゃくちゃ強い力で背中を叩いてくれた。前回のポジションバトルのときもやってもらって、気合いが入ったから今回もやってもらったのだ。

「いった！！！」
鶴房「ええやん、気合い入ったやろ？」
「バッチリです。頑張りますね。…汐恩くんも、頑張ってください」
鶴房「おん、1位取ったるわ」
「私たちのグループが持っていきます！」

じゃあ、後で！と言って振り向けば、ともくんとよなさんがいた。

「…今日勝って、ベネフィット全員で貰いましょうね」

私が発した声が、あまりにも震えていたことに気がついた。

與那城「もちろん！頑張ろうね」
安藤「俺らなら大丈夫。自信もって」

ふたりも気づいてくれたのか、優しく包み込むように言葉をかけてくれた。それがあたたかくて、じんわりと胸に広がった。