私を頂上へ連れてって【日プ無印】 (ページ14)

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昨日のリハーサルも順調だったし、きっと本番も上手くいくはず。きっと大丈夫。

景瑚「A、…大丈夫。俺信じてるからね」
「……うん、ありがとうございます。頑張ります」
景瑚「俺は見てるから。ずっと、Aのこと」
「景瑚くんに見られてるならいつもより気持ち入りそうです」

川西「緊張するよな。今のAなら大丈夫やで」
「拓実くん、私絶対輝いてみせます」
川西「その調子やで。絶対1位取れるから」
「頑張ります！」

「汐恩くん、背中叩いてください！」
鶴房「おん、任せろ」
「痛！！！……ありがとうございます！！」
鶴房「…行ってこい」
「見ててくださいね。私のこと」

ポジションこそ一緒にはならなかったものの、ずっと支えてくれていた3人からも応援してもらったからには絶対に成功しないといけない。大丈夫。私が1番場数を踏んでいるから。緊張に負けるくらいの器じゃないけど、今日は弱い私も愛してもらえるように。

大平「いっぱい練習したんやで。乗り越えられるで」
「……どこでも輝きます」
大平「カッコええなぁ」
「ふふ、祥生くんのおかげで成長したので、今日は国プの皆さんに愛してもらうのもひとつの目標だけど、祥生くんへの恩返しもしたいです！」
大平「恩返し？……何してくれるん？」
「……んー、」
大平「考えてないんかい」

気がつけば、彼との心の距離はグッと縮まっていた。こんなふうに冗談を言い合えるようになったのも、祥生くんが私を導いてくれたから。

「一緒に勝ちましょう」

私の言葉に力強く頷いた祥生くん。握手をしている手が少しだけ震えていることに気づいて、優しく、強く握り返す。

メンバー皆とアイコンタクトを取る。別に約束したわけじゃないけど、皆と目が合うのだ。でもすごく安心するし、目が合うだけで気持ちが落ち着く。

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パフォーマンスが終わり、私たちは結果発表ルームに向かう。どんな結果でも、受け入れないといけない。

宮島「A、今日のパフォーマンスが過去一だったよ」
「…本当？ありがとうございます」
川尻「ね！びっくりしたもん」

正直、何も覚えていなかった。

だから、結果が表示されてトップ3に入っているんだとわかったときにびっくりした。

結果は、私は3位だった。1位には届かなかったけど、やり切った気持ちの方が大きくて後悔はなかった。

大平「…おめでとう」
「祥生くんのお陰です」

彼は、照れくさそうに笑った。