第七話 ページ8
「仕事があるって素晴らしい!!」
このセリフ、自分で言っててワーカホリックみたいだなって思う。
でも、することがあるっていいことだよ。
することはないけど、時間はあるっていうのはすごい心が死にそうになるから……経験者は語る。
『君は、ここに住み込みのような形になる。
だから、まずは生活ができるようにこの離れを中心にしばらく行ってくれ。
俺は、常に君のそばに入れるわけではないから、代わりにこのこんのすけを置いていく。
困ったことがあれば、彼に言ってくれ』
ということで、そのこんのすけさんがここにいる。
かわいいが、掃除の役には立たないのでどうしようかな……
「こんのすけ、君の体毛でこの隙間を掃除してくれたりしない?」
「私は、モップではありません!!」
「そんな怒るなよー、アメリカンジョークだって」
「ここは、日本ですし、あなた日本人ですよね!!?」
「ナイスツッコミ」
さすが、長義さんから派遣されただけあって見事なツッコミ要員だ。
ただ、そうなると本格的にどうしようかね……
「こんのすけはさ、……掃除に関して何ができるの?」
「……応援係はできますよ!」
「つまり何もできないのでは???」
そういうことだよな、違う解釈あるなら言ってみろ?
まあ、そのコンパクトな体ではモップぐらいしかできなさそうだが。
「……んー、じゃあ私のおしゃべり相手で」
「それあなたの暇つぶしでは……」
「一人で静かに掃除するのって寂しいよね、あとついでにモップ」
「いつまでモップ引きずってるんですか!?」
・
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「ところで、掃除用具ってどこにあるの?」
「ありませんよ?」
「え」
本丸での掃除は前途多難。
……そもそも掃除用具がないのは反則でしょ。
「山姥切長義様より、経費内で掃除用具やそれに類するものを買って何とかしてほしい、とのことです」
「経費はいくらでしょう?」
「だいたい、こんなもんですかね」
と、よくSFで見る空中に映し出されるモニターみたいなのに、書かれていた金額は……
「掃除用具の価格はわからないけど、そこそこ多め、かな」
「ちなみに、審神者様のお食事などもここから出ますので」
「まじか……そうすると意外と少なくないか?」
食費って、意外とかさむってこと知らないのかな?
政府職員は実は頭の中、空っぽだったりするのかな。
「ですから、離れで生活スペースの清潔を確保されたら、次は畑をやるのが望ましいかと」
掃除しながら農業でもしろってことかな?
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作者名:ぺろ@IN率低下 | 作成日時:2018年11月23日 21時