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「あ、待ってもしかしてそれがホントの理由?まぁそうだよね、A氏みたいな綺麗な人が拙者なんかに構ってること自体がおかしいんだ。そうだよね、拙者みたいなキモオタなんてほっといて他の(((((『それは無いです!』
そんなことをボソボソと言いながら自室に戻ろうとするイデアさんの寂しそうな背中に思わず後ろから抱きついてしまった。
『………そんなつもりで言ったわけじゃないです。ほんとです。』
「じゃあなんで」
私は少し躊躇った。
だって本人の前で言うなんて、恥ずかしすぎる。
『…ただこれ以上イデアさんに甘えてもいいのかなって…』
「いいでしょ」(即答)
イデアさんはクルリとこちらを向き私の頬を撫でる。
「だって君を甘やかしてる"イデアさん"がいいって言うんだからさ…」
『………』
この人は本当に狡い。
日頃は他人をディスりまくってる癖に私やオルトくんみたいな身内には優しくって、その美形のお顔(本人は無自覚)を最大限に生かしてこんなことを言ってくるのだ。
だけど、急にイデアさんの顔がボッと赤くなる。
『い、イデアさん!?』
「陰キャがカッコつけてすんませんしたっ!!!!!!」
と言って走って部屋に篭ってしまった。
……………これがなかったらなぁ…。
その後時間が経ち、授業が全て終わって再び寮に戻った時。
「ヒィッ………」
『あっ……』
寮の談話室でイデアさんとすれ違い、少し気まづい。
「あ、あの、、、、その、」
『は、はい…』
「久々に格ゲー対戦しませぬか…?あっえと、嫌だったら全然((((『やりたいです』…………そ、そっか。良かった…」
それからは、格ゲーに熱が入りお互い気まづさなんて忘れてしまうほど盛り上がった。
「あ"ーーーーーもうA氏強すぎでしょ!!」
『次負けた方は夜食のカップラーメン奢りってことで!
私この間イデアさんがネットで買ってた数量限りの熱砂の国限定味食べたいなぁ。
沢山買ってたしまだありますよね?』
「え、あるけどそれはダメ!!
あれすごく人気で手に入らないんだって!!」
『じゃあ頑張ってくださいね』
「クッ!!」
結局ゲームは私が勝って、無事お目当てのカップラーメンを食べれた。目の前のイデアさんが羨ましそうに私を見ているのは、見て見ぬふりした。
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めめ太郎(プロフ) - オパールさん» 応援ありがとうございます!更新頑張ります💪 (11月12日 16時) (レス) id: 9c67e3b3bd (このIDを非表示/違反報告)
オパール - 面白いっ!イデアさんが好き…。応援してます! (11月12日 9時) (レス) @page50 id: e52a8096f8 (このIDを非表示/違反報告)
めめ太郎(プロフ) - hinataさん» コメントありがとうございます!夜寝られているようで安心しました!(笑)申請嬉しいです。承認させて頂きました (2023年1月22日 22時) (レス) id: 1c39842c17 (このIDを非表示/違反報告)
hinata - コメント失礼します、いつもドキドキしながら読ませていただいています!今後のお話の展開が気になって夜しか寝られません、、応援しています!フレンドを募集していると聞いて、「hinata」という名前で申請させていただきました! (2023年1月22日 7時) (レス) @page35 id: 9350eabdec (このIDを非表示/違反報告)
めめ太郎(プロフ) - さく茶さん» コメントありがとうございます!応援嬉しいです!そして、フレンド申請していただきありがとうございます○┓ (2023年1月21日 7時) (レス) id: 1c39842c17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:めめ | 作成日時:2022年12月10日 22時