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鶴丸「……!!お、起きたか…」
『つ、鶴丸さん…?』
心配そうにこちらを見つめる鶴丸さん。
鶴丸「いや、起こしてしまったのならすまん。
君が酷く魘されていたから気になってしまってな」
そっか………鶴丸さんは近侍部屋にいるから部屋が隣で声が聞こえてしまったのかも。
『申し訳ありません、私こそ。
こんな真夜中に起こしてしまって…』
私は布団から半分起き上がり、正座した。
鶴丸「いや、俺は大丈夫だぜ。主、悪い夢でも見てたのか?」
『……はい、』
鶴丸「そっか……んー、そうだなぁ。
よっし!目が覚めたついでだ!
ちょっと散歩でもしないかい?」
『…!! いいですね』
少し待っててください。と鶴丸さん伝え、私は髪をくしでとき、急いで袴に着替えて外に出た。
『すみません、お待たせしてしまって』
鶴丸「構わないぜ、じゃあ行こうか」
と言って、私に手を差し出す。
自分の手を重ねると優しく握られる。
そして彼は私に微笑みかけ歩き始めた。
気を使わせてしまったかな…
私が派手に魘されていたせいで、安心させようと一緒に散歩してくれ、手まで握っててくれる。
鶴丸さんは本当に優しい人。
空には大きな月がぼんやりと輝いていて、私たちの足元を照らしてくれる。
少し吹く風がなんだか気持ちいい。
鶴丸「人の体を得たばかりの時にな、寝ることがなかなか出来なくて光坊と伽羅坊とよくこうして散歩してた」
『そうなのですね。なぜ寝られなかったのですか?』
鶴丸「ほら、寝ている間は意識がないだろう?
だから死ぬ時の感覚に近いものを感じてな、今となっては恥ずかしい話だがちょっと怖かった。」
『えぇ!?
いつもあんなに怖いものと戦ってるのに?』
鶴丸「ああ。可笑しいよな」
やっぱり何百年も刀の姿で居て、いきなり人の姿になるのは苦労する事が沢山あるんだろうな。
それでも、そんな彼らは不安とか色々抱えながらも今日も戦場に向かうのだ。
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にゃーちゃん - あ“あ“あ“あ“!!!鶴ちゃ…!!こんなてぇてぇ爆弾急に…!!驚き通り越して絶叫だよ!?ありがとうございます!!()更新頑張って下さい!楽しみにしてます! (2022年12月24日 18時) (レス) @page22 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
よっしー(プロフ) - この作品も最高です(´∀`=) (2022年11月11日 23時) (レス) @page22 id: c700d17df9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:めめ太郎 | 作成日時:2022年9月11日 16時