【梵天】私の婚活、邪魔すんな！

9(竜胆side) ページ9

深夜12時




『りんどー…く、、ん………んぁ』

竜「待ってろ。すぐに着くから」



あの後、あのじじいに飲みに行こうと言われ、行ったらこのザマだ。
Aの飲んだ酒には媚"薬が入っていた。
途中からAの様子がおかしい事に気づいて、じじいに取られる前に急いでAを回収した。


あのくそじじいの目的は最初からAだったんだ。
……こいつを連れてくるんじゃなかった。


心の中でAに謝りながら近くのホテルを探した。
この状況で家に帰すのも心配だし、もうこれしか方法が思いつかない。


やっとの思いでビジネスホテルを見つけ出し、運良く部屋が空いていたのでここに泊まることにした。
Aをおんぶして部屋のベッドまで運んだ。



『……ﾊｧﾊｧ』

肩で息をしていて、涙目。顔も少し赤くて、服も少しはだけてて色っぽい、俺の惚れてる女が今目の前にいる。



『…ﾊｧ、りんど.……く、、、ぁ』

竜「A……」


俺は兄貴みたいになんの躊躇もなく女に手は出せない。(兄貴に失礼だ)でもこんなAの姿に、俺の中で何かがプッツンと切れた。



竜「俺が助ける…」

そう言って、ベッドに寝転がるAを組み敷いて唇を重ねた。だけど、すぐにAの口の中に舌を入れた。何度も角度を変えてキスをする。



『ん、……んぅ…』

竜「………ﾝ」





あーやべぇ。

これ止まんねぇわ






────────────────────────

Aside






朝目が覚めたら、知らない天井が目に入る。


『……っ！？』

驚いた。
私の格好は下着だけしか身につけてないし、上半身何も着ていない竜胆くんが私を抱きしめながら隣で寝ている。しかも、なんだか腰が痛い…。


……え、なんで…？なんなのこれは…？？
なんと、昨日飲みに行った後の記憶が全くない。




この状況は謎だらけだけど、それよりも今は起き上がって竜胆くんが起きる前に服を着たい。だけど強くハグされてるせいで起き上がれない。



『…竜胆くん……』

肌と肌が密着していて、変な感じがする。

……ポジティブに言えば暖かい。


彼を起こせば私は死ぬほど恥ずかしい思いをするんだろーなーと思いながら意を決して竜胆くんに声をかけた。

10→←8

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す