【梵天】私の婚活、邪魔すんな！

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春千夜は先程まで彼がいた椅子に座った。



春「お前、こんなんで幸せになれんのかよ」

『うるさい。幸せになるし。なってやるもん』

春「あっそ」


半分泣きそうになりながらも、目の前にあるケーキを食べる。なんで毎回必ず誰かが邪魔してくるんだろう。ほんとになんで……



春「おい、何しょげてんだよ」

『ん、別に。』

春「それじゃあそんな顔でこっち見んな」

『…ん。』

春「……はぁ」



春千夜はため息を着く。いや、ため息を着きたいのはこっちなんだが？？？


春「あんな野郎の金でケーキなんか食うなよ。今日は俺の奢りってことにしといてやる」

『えっ、ほんとに……？』

春「ホントだっつってんだろ！んな事に嘘つくわけねぇだろーが」



怒ってるけど春千夜なりの慰め方なんだろーなって思った。まぁ私がしょげてる原因あんたなんですけど。

でもそこは置いといて、なんかよくわかんないけど嬉しかった。


春千夜はさっきの彼が置いてった2000円を私に渡してくれた。




『ありがと』

春「気が済むまで食えば…」

『うん』


結局は優しいんだよな。普段はヤク中で色々とやばいけど。




『ご馳走様でした』

春「めちゃくちゃ食うじゃねーかよ」

『え？だって気が済むまで食えって言うから…』

春「まぁいいわ。とっとと出んぞ」




春千夜にお会計してもらって、お店を出た。


『なんか、ありがとう』

春「あ？何がだよ」

『ん？なんでもいいでしょ』



帰り、春千夜が車に乗せてくれた。

……てかなんであんたはわざわざ1人で私の邪魔をしにスイパラに来てたんだよ。貴重な休日だって言うのに。もっとやることあるでしょ…




春「……つか、お前結婚とかそーいうことで悩むな」

『え？なんでよ』



そりゃ悩みたくもなるわ。こちとらアラサーだぞ？幸せになりたい欲なんて人の倍はあるんだからな。舐めんなよ？




『私、このままだと一生結婚できないじゃん』





私に、皆さんが思う"普通の生活"ってものは無い。
今になっては犯罪組織の幹部にまで上り詰めてしまったし、こんな人を殺す女に誰も興味を示してくれないことなんてとっくに分かってる。





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春「じゃあ、俺がもらってやるよ」

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