第9話 ページ11
『んん…ん？』
目を開けると、見たことのない倉庫のような薄暗い部屋にいた。
冷たい床に、手足を縛られて寝っ転がっていた。
『…ここ、は？』
「起きたかクソ女。」
驚いて声がする方に目を向けると、さっきの男どもの一人が、こちらに近付いてきた。
『なんだよクソ野郎。…！あの子は！？』
「あ？あー…あの餓鬼か。本当は拉致して売買に出すつもりだったけど、お前みたいないい奴が手に入ったから、あの路地に捨ててきたよ。」
そうか…女の子は無事なんだね。
とりあえず一安心だけど…今の状況が安心じゃない。
『…私をどうする気？』
「話聞いてたかテメェ。人身売買に出すっつってんだろうが。」
男は私に近付いて、上の服をめくり上げてきた。
なんだこの変態野郎…！！
『な、何すッ』
「ヒュー！身体も良くて顔もいいのかよ…最高だな。…なぁ、一発ヤらせろや。」
『やめッ！！私は小さい子か可愛いかイケメンにしか興味ないわ！！お前みたいなクソみたいな心持ってる奴に触られる義理はねぇ！！』
「あ？テメェ…黙ってりゃ好き勝手いいやがって。…どっちが上か証明してやるよッオラ！！」
男はビリビリに私の服を破った。
どんだけ力あんだコイツ…！！
「ハハッ！！いいねぇ…その怯え様、もっと虐めたくなる。」
『やだ…やめろ、嫌だ…！！』
怖い怖い怖い！！！
誰か、誰か…助けて…！！！
「失礼ですが、お嬢様に触れるのはやめて頂いて宜しいでしょうか。」
突然後ろから、安心する声が聞こえた。
振り返ると、笑ってはいるが…目元が怒りに満ちている黒燕尾服のセバスチャンがいた。
『セバスチャン…！！！』
「あ！？テメェどっから入ってきやがった！！
ぶっ殺すぞ！！！」
男はセバスチャンに向かって殴りかかろうとした。
が、そんなものはセバスチャンの細く長い手で止められた。
「おやおや…私に手を差し伸べられたという事は、何かしてほしいという事ですね。では、爪ハギはいかがですか？爪から血が滲み苦痛でありながらも、何個も何個も爪を剥がれる…素晴らしいものですね。」
「ヒィ…！！」
セバスチャンは男の爪にぐぐっと力を入れ、爪ハギをしようとした。
「セバスチャン！！その辺にしておけ。…後は僕がやる。」
『！シエル…！』
セバスチャンは命令をされると、男の手を勢いよく振り払い、私を抱き上げた。
男の手はコンクリの床に当たり、ゴキッという鈍い音がなった。
セバスチャンは私を抱きかかえながら、歩き出した。
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ふうぴー - 更新出来る速度で無理しないでくださいね！ (2021年3月13日 20時) (
レス) id: 50dec30e95 (このIDを非表示/違反報告)
ＡｉＮＡ(プロフ) - えっ……好き……神ってる！天才だぁ！更新頑張って下さい！続き楽しみにしてます！ (2021年2月8日 8時) (レス) id: b2db9da73f (このIDを非表示/違反報告)
高木隆(プロフ) - アーヤさん» ありがとうございます！これからも頑張らせていただきます。 (2018年7月27日 21時) (レス) id: 6a7738c53a (このIDを非表示/違反報告)
アーヤ(プロフ) - すごく面白かったです！更新楽しみにしてます(*^^*) (2018年7月27日 19時) (レス) id: 57c5ec1826 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：高木隆 | 作成日時：2018年6月5日 20時
